なぜデジタルカメラ業界は激変しているのか ニコン、キヤノンを揺るがすミラーレスの技術革新(上)
年末商戦に向け、デジタルカメラの新製品が目白押しだが、今年はとりわけ話題性の高いカメラが相次いでいる。カメラ製品は2年に1度、大きな発表が行われることが多く、ドイツ・ケルンで隔年開催されているPhotokina(フォトキナ)で、事業戦略にかかる大きな発表があるのが通例だった。
オリンパスはレフレックスから撤退
しかし、今年はPhotokina開催年ではなく、カメラ業界にとっては”狭間の年”。にも関わらず、ノンレフレックスカメラ(いわゆる”ミラーレス一眼カメラ”)関連で、業界に大きな影響を与える、エポックメイキングな製品発表が相次いでいる。
たとえばパナソニックが10月18日に発表した「LUMIX DMC-GM1」は、コンパクトカメラ並みのボディサイズに、マイクロフォーサーズ規格のレンズ交換式カメラのフル機能を盛り込んだ。小さいだけでなく、マニアから初心者までカバーする作りがパナソニックらしい。
オリンパスはレフレックスミラーを搭載する”一眼レフ”カメラのフォーサーズ規格から撤退し、ノンレフレックスのマイクロフォーサーズ規格にカメラ開発の資源を集中させる。両規格用のレンズが持つ性能を、マイクロフォーサーズ規格のカメラだけで引き出せる技術開発があったためだ。
「一眼レフから撤退しないと言っていたのに、事実上の撤退ではないか」との声もあるが、同社は「両規格を統合したのだ」と説明している。
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