プロを悩ます? ソニーのデジカメ大胆戦略 フルサイズCMOSセンサーで"頂点"を目指す
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カメラ業界に、またもや「フルサイズ旋風」が襲ってくる。
フルサイズとはCMOSセンサーのサイズのこと。35ミリフイルムと同等の大きさを持つ大型センサーだ。上の写真を見れば、通常のコンパクトデジカメで使われる1/2.3インチなどと比べ、いかに大きいかが分かるだろう。
これまで、フルサイズCMOSセンサーはプロ向けの最高級一眼レフカメラでしか使われていないものだった。写真の画質を決めるのは画素数と画素の大きさ。フルサイズセンサーは画素が大きいため、多くの光の情報を捉えることができる。しかしセンサーの製造コストが高い上、ボディー本体も大きくなってしまうという欠点があった。
ソニーはカメラやスマートフォン向けにCMOSセンサーを製造する半導体メーカーとしての顔も持つ。昨年11月、このフルサイズセンサーを使った高級コンパクトデジタルカメラ「DSC-RX1」を発売した。発売から1年以上経過しているにもかかわらず市場価格が25万円のまま値崩れせず、プロカメラマン、ハイアマチュアの間で圧倒的な人気を維持。今年7月には「モアレ」を防ぐローパスフィルターを外した「RX1R」を発売。こちらも、多くのカメラファンを虜にしている。
RX1がお手頃になったようなもの
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コンパクトなボディーを実現している(「画像を拡大」をクリックすると別角度からの写真を見ることができます)
その「フルサイズ」ファミリーに新しい仲間が追加される。
10月16日、ソニーはフルサイズCMOSセンサーを搭載するミラーレスカメラ「α7」「α7R」を発表。 11月15日に発売する予定だ。
画素数が2430万画素の「α7」本体の市場推定価格は15万円(標準レンズ付きでは18万円)、ローパスフィルターがなく3640万画素のセンサーを積んだ「α7R」本体の市場推定価格が22万円だ。
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