ソニーの技術者が白モノを作るとこうなる! エクレアが高級空気清浄機に続いて加湿器を発売
「コンセプトは(空気清浄ではなく)空間洗浄です」--。
家電ベンチャーのエクレアは10月17日、新製品「cado(カドー)加湿器」を発表した。エクレアは2011年設立のベンチャー企業。同社を率いるのは、ソニーでウォークマンの開発などに従事した古賀宜行社長。2010年にソニーを退社し、エクレアでは白モノ家電の開発にあたっている。
オーディオ分野で30年の経験を積んだベテランが、門外漢の白モノ家電分野へ転身したことについて、「昔のオーディオはアナログだったから、素材から作り込んでいた。白モノ家電は似た部分が多く、今のデジタル家電と比べると差別化しやすい」(古賀社長)と語る。
今回発表したcado加湿器は、室内のウイルスや細菌に対する抗菌力は業界最高水準を実現。25立方メートルの部屋だと4時間で約90%の細菌を除去することができる。「多くの会社が加湿器を発売しているが、住空間のウイルスや細菌を除菌・抗菌する製品は出てきていない」と古賀社長は自信を見せる。
デザインは東芝出身者
注目点は、加湿能力や雑菌衛生といった機能面だけではない。「美しいモノには心を奪われる。基本的な感情の部分を大切にしてもの作りをやっている」と、デザインを担当するエクレアの鈴木健副社長は力を込める。
鈴木副社長は東芝で家電や携帯電話などのデザインを手掛けた経験があり、「身近な商品ほどかっこいいモノを作りたい」と思い入れを語る。
cado加湿器はリビングルームに置くことを想定してデザインされている。黒と金属を基調にした外観は、加湿器の主流となっている白くて四角いデザインとは一線を画す。外観は、白モノではなく黒モノだ。
10月25日発売予定で、販路をヨドバシカメラ、百貨店、インテリアショップなどに絞って展開する。3万9800円という価格は加湿器にしてはかなり高価だが、「数を売るのではなく、性能とデザインを融合させたブランドをしっかりと確立したい」と古賀社長は力を込める。
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