日本の会社「コロナ後を生き抜く」為の絶対条件

価値観と産業構造の変化をどう受け入れるか

今回のコロナ禍によって、今後はますます人間の代わりに機械がやってくれることのニーズが高まったと言っていいだろう。台湾や韓国、中国のスマホを使ったコロナ感染者把握ツールは、その威力を十分に発揮したと言っていい。

そういう部分では、残念ながら日本では情報技術に関わる人材不足が目立つ。警備員など、ロボットなどに代替できる部分では人余りとなり、IT技術者などは圧倒的な人材不足に陥っている。

実際に、「IT人材白書2020」(IPA社会基盤センター)によると、2019年度のデータでは「大幅に不足している(33.0%)」と「やや不足している(56.0%)」を合わせると、ユーザー企業の9割がIT人材の“量”に対して不足を示している。

移民受け入れも日本の課題に

不足しているのは、IT技術者だけではない。海外の先進国では移民を数多く入れて、患者が家にいても十分な介護サービスを提供できる環境が整っているが、日本では言語などにこだわって、いつまでたっても介護サービスについてくれる移民の受け入れができていない。コロナによって、病院関係者の疲弊はピークに達したが、そんなケースを見ても、今後は医療、介護などについては移民受け入れを今まで以上に考えていかなければならないだろう。

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いずれにしても、日本社会に与えられた課題は数多く残っている。これらにきちんと対応できるかどうかが、今後の課題であり、個々の企業は存亡にかかわる事態と言ってよい。マンパワーにこだわって、いつまでも社員を一堂に集めようとするような企業は衰退していくかもしれない。

まして、飲食業や宿泊業、そしてスポーツイベントや観劇、芸能、出版といったサービス部門の危機管理体制は急務だ。対コロナに対する危機管理だけではなく、企業活動中止に伴う広告収入の急激な落ち込み時に、資金繰りをどうするのか、といった財務管理面でも真価が問われることになる。企業に課せられた課題は山ほどある。

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