激変!大学入試「オンライン面接」攻略するコツ コロナショックでの変更に戸惑う受験生へ

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ただし、アウトプットの形態が論述から口述に変わるので、その場で自らの意見を構築する訓練が必要となります。

小論文対策でも同様ですが「自分の意見や理由は唯一絶対のものではない」「自分が知っていることには限界がある」という気持ちで臨むことが大事だと思っています。もし面接官が求めるような回答ができなくとも、「いまのところの私の考え」を率直に示せばよいのです。もし認識が異なるなら面接官からその旨が示されるでしょうし、そのときは素直に受け止めて、面接官と対話してこようという心持ちで面接に臨んでください。

また、大学によっては自己アピール動画の提出を求められるケースもあります。面接では自己アピールは定番の質問ですので、面接官はあらかじめそれを視聴して、試験に臨もうとするわけです。

動画をつくるときは「アピールポイント」「具体的な説明」「なぜそのアピールを示したのか」「アピールポイントを大学入学後にどう活用したいのか」など、ストーリーラインをあらかじめ考えたうえで、作成に臨むといいでしょう。動画編集が得意であれば、素材となる動画を数十秒単位で撮影しておくと管理がしやすいです。最終的にそれらをつなげ、ときにはナレーションやキャプチャーを加えて完成させます。スマートフォンやタブレットで手軽にできますので、チャレンジしてみるのもいいですね。

服装やマナーだけでなく、誠実な態度でオンライン面接に臨もう

Q. オンライン面接のときの服装やマナー、注意すべきことは?

A. 基本的には通常の面接と変わらない対応でよいと思います。制服着用(制服がない場合はシャツ・ネクタイ・ジャケット等、フォーマルな装い)、化粧不可、髭を剃るなど、最低限の対応をしましょう。

一方で、オンライン面接特有の対応も必要です。目線をカメラに向けること、事前にマイクとスピーカーの準備をしておくこと(マイク付きのイヤホン・ヘッドホンを準備すると、雑音対策になります)、自分が発言するとき以外はマイクをオフにする(静かな部屋であればその限りではありません)といったことが考えられます。

また、オンライン面接で起こりうる不正行為を受験生自ら防ぐ心がけも大切です。カメラ以外の部分が映らないことを利用して、例えばカンニングペーパーを用意するとか、保護者を部屋に入れて補助を頼むといったことを考える人がいるかもしれません。パソコンの画面にシナリオを準備したり、SNSで答えを他者に求めたりするといったことも考えられます。絶対にそういうことはやめましょう。

そもそも学問を究めようとする人がそうした不正行為をするということ自体、誠実さがありません。大学によっては、試験前に室内をカメラで点検することを求めます。オンラインであっても厳正さが求められます。受験生として正々堂々とした態度で試験に臨んでください。

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