低調ファナックが待ち望んだ「中国復活」の兆し 意外にもリモートワークの追い風が吹く?

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ファナックの稲葉善治会長(日工会副会長)は「中国は非常に活気があり、この状況が続くと期待している」と希望を持つ。中国向けに強いツガミの首脳も「中国ではありとあらゆる業種からの受注が増えている。顧客からすぐに機械を持ってきてほしいと言われ、納期が早まっている」と漏らす。

カギを握るのは自動車向け受注

今後ファナックの受注の本格回復のカギとなるのが、自動車向け受注の動向だ。業界では工作機械の自動車向け受注は、関連製品を含めると受注全体の6割を占めるとされており、ファナックのロボドリルの需要も「(従来は)自動車向けがベースで、それに加えてIT関連などいろいろな機械向けがある」(山口社長)。

日工会の9月までの自動車向け受注は内・外需がともに2カ月連続で前月を上回った。中国での受注増に加え、「国内や米州で、新型コロナによって先延ばしになっていた自動車関連企業の投資計画がここにきて動き出している」(工作機械大手オークマの幹部)との声も出る。

ただ、9月の自動車関連向け受注は、2018年のピークには遠く及ばない。業界では「自動車の生産は戻ってきているが、新車販売台数が前年比プラスに転じるほどでなければ設備投資に結びつくのはまだ厳しい」(複数の業界関係者)とみられている。ファナックの山口社長も「自動車関係のロボドリルの受注は、EV向けが増えてきているものの全般的にはまだこれから」と話す。

ファナックの稲葉会長は、10月の日工会の会見で「(工作機械受注は)ボトム圏内からは確実に抜け出しつつある」と指摘。ただ、「ロボドリルのIT関連向けの受注は急に増えたり減ったりする。下期は(引き合いの強さが)続くが4月以降はわからない」(山口社長)。ファナックが再び成長路線に戻れるかどうかは、自動車業界の設備投資計画が動き出した今、その需要をつかめるかどうかにかかっている。

田中 理瑛 東洋経済 記者

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たなか りえ / Rie Tanaka

北海道生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。ゲーム・玩具、コンテンツ、コンサル業界を担当。以前の担当は工作機械・産業用ロボット、医療機器、食品など。趣味は東洋武術。

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