ボーイズリーグはリトルシニアと並び、多くのプロ野球選手を輩出するようになる。
桑田真澄(八尾フレンド)、立浪和義(茨木ナニワボーイズ)、前述の黒田博樹(オール住之江)、松井稼頭央(若江ジャイアンツ)、ダルビッシュ有(全羽曳野ボーイズ)、前田健太(忠岡ボーイズ)、中村剛也(大東畷ボーイズ)、筒香嘉智、森友哉(堺ビッグボーイズ)など、1980年代以降の西日本出身の有名プロ野球選手の多くはボーイズ出身だ。最近は東日本でもボーイズ出身選手の活躍が目立つようになっている。
好素材を集めるボーイズリーグは、高校野球の注目するところとなり、全国大会ともなれば強豪校の監督やスカウトが顔を出して、お目当ての選手を追いかけるようになった。こうした状況から、ボーイズリーグは甲子園強豪高校の「予備校」「塾」と呼ばれることもある。
硬式野球は軟式よりも用具代がかかる。また遠征費などの負担も必要だ。さらに体づくりのためにはプロテインなども摂取しなければならない。お茶当番や子どもたちの送迎などもある。親の負担も大きいが、その点も予備校や塾に似ている。
ボーイズリーグも安泰ではない
一方で中学軟式野球の競技人口は激減している。2010年に日本中学校体育連盟(中体連)に所属する男子野球部員は29.1万人だったが、2019年には16.4万人と約4割も減少した。
そんな中で、ボーイズ、リトルシニア、ヤング、ポニーの競技人口は合わせてほぼ5万人で推移してきた。増えてはいないが、減少もしていなかった。
中学硬式野球は軟式野球の競技人口が減少する中で、相対的な存在感を増してきた。結果的には、中学レベルの野球競技人口減少を食い止める役割を果たしてきた。
しかしながら、ここへきてボーイズリーグもじりじりと競技人口が減少しはじめた。とりわけ小学生の減少が激しい。全国で小学生チームの廃止、休止が相次ぎ、大会が成り立たなくなっている支部が出てきている。
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