「野球独立リーグ」苦しいコロナ禍で挑む大変革 「より筋肉質」目指す独立リーグ、四国ILの経営

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「徳島に負けないように良い選手の獲得を目指しています。小田コーチは人脈が広くて、よい選手を紹介してくれました。勝利を目指そうと思ったら経験ある選手をそろえるのがいいですが、NPBへの輩出を目指すなら、若い子を起用しないと。そのジレンマの中で育成しながら勝つことを目指します」(田室氏)

スポンサー企業に引退選手を紹介

平成唯一の三冠王である松中信彦がGM兼総監督に就任して話題を呼んだのが、香川オリーブガイナーズだ。松中の推薦で入団した元阪神の歳内宏明が、抜群の成績を上げてシーズン中にヤクルトに入団したことも話題となった。こういう形で選手がNPBに移籍する場合も、移籍金が独立リーグ球団に入る。

香川オリーブガイナーズ球団の三野環社長(写真:筆者撮影)

三野環(みの・たまき)は、運営会社である「香川オリーブガイナーズ球団」の社長を2017年から務める。監督にはチーム生え抜きの近藤智勝(こんどう・ともすぐ)が就任。

松中GM兼総監督は大所高所に立ってチームに助言を与えている。「“育成契約でもいいからNPBに行きたい”という選手が多いが、もっと大きな目標を持ってほしい」と選手を叱咤激励した。

昨年10月1日に就任した松中GM兼総監督は、任期満了で9月30日に退任。ホームゲームでの勝率が上がったうえに、選手に与えた影響も大きかった。

香川も高松市など地元企業のスポンサードが収入の柱だが、スポンサー企業に引退した選手をつなぐなど、人材紹介を大きな売りにしている。四国ILではシーズン中でも選手のアルバイトを認めているが、香川ではスポンサー企業に選手をアルバイトとして紹介している。また、企業とのつながりを考え、地元出身選手の採用を強化している。

香川も本格的なオンライン配信はしてこなかったが、コロナ禍で観客動員が制限されたことから試合中継を実施した。

「昨年のうちの観客動員は総計で2.5万人ほどでしたが、その比でないくらいにビューが伸びています。選手の売り込みもできますし、新たなスポンサー営業の可能性も出てきました。社長就任当初は、女性ということだけで注目されましたが、今、ようやく手応えを感じています」(三野氏)

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