高望みアラフォー女性が婚活で惨敗するワケ

「最後のチャンスに出産したい」という常套句

彼女が、これほど自立にこだわったのには、理由があった。

「それは専業主婦の母を見てきたからです」

父親は大手企業に勤めており、日本のサラリーマンの平均的な年収よりもかなりいい額の給料を稼いでいた。経済面を担っている父が家族の中では絶対的存在であり、母のことを何かにつけ下に見ていた。

「父は今でいう“モラハラ夫”でした。『誰のおかげで生活できていると思っている』というのが口癖でした。キレやすい人だったので、腹を立てると、母のことを『このバカが』とか『脳なしが』と罵り、そのたびに母は泣いていました。

幼い頃は、家の中のことをキチンとして料理も上手な母のことが大好きでしたが、思春期に入った頃から、“母のような人生は送りたくない”と思うようになりました。結婚しても男性と同等でいるためには、私自身が自立しなきゃ、という気持ちが強くなっていきました」

父も母も教育熱心だったので、教育にはお金をかけて育ててもらった。大学も有名私大を卒業したのだが、世の中の景気の悪さに直面した。しかし、持ち前の頑張り屋気質で、突破口を見つけてきた。

「恋愛もしていましたよ。でも、20代の頃は、優先事項が自分のキャリアアップを図ることでした。そして30歳を過ぎたら、出会いのチャンスが途端に少なくなったんですよね」

そんななかで、“いい出会いがあったら結婚もしたい”と思っていたのだが、そんな出会いもなく年を重ねてしまった。

「気がつけば、もう40歳です。最近、浜崎あゆみさんや滝川クリステルさんが40歳を過ぎて出産したじゃないですか。あの方たちも、20代、30代と自分のやりたいことを全力でやり抜いてきた。そして、40歳を過ぎて母親になる夢もかなえた。行動を起こした人が勝ち。私も続きたいと思ったんです」

今までの人生を努力して切り開いてきた人の発言だ。

「本気で頑張ろうと思います。子どもを授かるなら、これが最後のチャンスですから」

そこには、確かな決意があった。

お見合いしたい相手が1人もいない

ただ努力だけではどうにもならないのが婚活である。結婚できる相手に出会えるのは、運も大きく関係している。努力家な人ほど、前のめりのやる気が、逆に空回りしてしまうことになる。

登録をして婚活を始めてみると、満江にお申し込みをかけてくるのは、40代後半、50代の、満江よりも年収の低い男性ばかりだった。

「お見合いを受けたいと思う男性がいません」

登録して2週間経った頃に、満江からこんな連絡がきた。もちろん理由は、年齢が上すぎること、年収が安すぎることだ。

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