高望みアラフォー女性が婚活で惨敗するワケ 「最後のチャンスに出産したい」という常套句

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「子どもが欲しい」と願って婚活に参入した女性が、なぜ婚活市場から去ってしまったのだろうか(写真:8x10/PIXTA) 
婚活市場に参入したときに、誰もが陥る落とし穴がある。それは“自分の理想を曲げずに相手を選ぼうとすること”だ。しかし、選ぼうとしている相手からは、なかなか選ばれない。その厳しい現実に直面したときに、どうしたらよいのか。
仲人として婚活現場に関わる筆者が、婚活者に焦点を当てて、苦労や成功体験をリアルな声とともにお届けしていく連載。今回は、選ぶことばかりに固執し、数カ月で婚活市場を去った女性の話を軸にしながら、「婚活で結婚をするということ」を、改めて考えてみたい。

最後のチャンスに結婚して子どもが欲しい

現代の婚活は、婚活ポータルサイトに登録してマッチングを行うのが主流。そこには何万人という登録者がいるので、初めて参入した婚活者は、「こんなに選べる相手がいるのか」と驚くだろう。しかし、自分が会いたいと思う相手からはなかなか申し込まれない。また、会いたいと思う相手に申し込んでも、なかなか受けてもらえないのが現状だ。

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年明けに入会面談にやってきた大手企業に勤める満江(仮名、40歳)も、後にそれを感じることとなる。

「39歳なのですが、2月に40歳になります。今年中に結婚を決めて、最後のチャンスに出産もしたいんです」

満江は、開口一番にこう言った。アラフォーで婚活市場に駆け込んでくる女性の多くがこの言葉を口にする。そして、なぜこれまで独身でいたかというと、「恋愛や結婚よりも自分がやりたいことを優先してきた結果」だとも。

満江は言った。

「私が大学を卒業したときは、就職氷河期で大手企業の採用は狭き門でした。大学の仲間が苦戦しているなか、私は一応名前の通った会社に就職をしたんです。でも、一人暮らしなんてとてもできないお給料でした。世の中の景気に左右されている自分が情けなくて、20代はとにかく自立できる実力をつけなければと思ったんです」

実家住まいだったので、少ない給料の中からも貯金をし、キャリアアップを図るために、27歳のときにアメリカに2年留学をした。帰国後に、今の会社に就職をした。

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