アプリでマッチしたのは、年収2000万円の自営業者
若い世代では、恋人同士が付き合うときに、割り勘が当たり前になってきているようだ。これだけ男女平等が唱えられている時代だし、男性と同等に稼いでいる女性も多いので、デートに使うお金も半分ずつ支払うのは至極当然のことだろう。
では、婚活市場ではどうか。婚活アプリなどでは割り勘や会計を6対4で割るような女子割も増えているが、結婚相談所では、男性が女性のお茶代やデート代を出すのが、暗黙の了解事項だ。割り勘よりもごちそうする男のほうが、選ばれる傾向にある。
先日、会員の洋子(仮名、36歳)から、こんな連絡が来た。彼女は、結婚相談所の婚活と並行して、女性が無料登録できるアプリでも、婚活をしていた。
話は、アプリで付き合っていた男性、義昌(仮名、37歳)のことだった。
「メールのやり取りをしているときから、趣味や食べ物の好き嫌いが一緒で、すごくウマが合うと思っていたんです。写真の顔もタイプでした」
アプリに記されていたプロフィールは、年収2000万円の自営業者だった。初めてのデートで訪れたイタリアンレストランも、おしゃれで感じのいい店だった。
「最初は私もウキウキでした。ただ話をしていくうちに、『仕事が忙しいのは、しょうがないと思っているよ。普通のサラリーマンの4倍は稼いているからね』とか、『今タワーマンションに住んでいて、上層階だから夜景がきれいなんだよ。1回住んじゃうと、もうタワマン以外には住めないね』とか、自慢話が多いのが気になりました。経歴も華やかな人だったので、何を話してもそう聞こえてしまうのかなと思っていたんですが……」
しかし2回、3回とデートを重ねていくうちに、やはり自慢話が気になり、だんだんと鼻につくようになっていった。
「“稼いでいる自分が上で、平均年収しか稼げないサラリーマンは下”という発言が多くて、私のウキウキしていた気持ちも、だんだん冷めていきました。3回目のデートを終えたときに、“もう会わなくてもいいかな”と思ったんですね」
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