第3回 日本の経営学の研究力は低い なぜ日本のビジネス研究は国際競争力がないのか

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東アジアの国々との比較

それだけではありません。多くの産業で現在日本の競争相手となっている東アジアの国々、シンガポール、台湾、香港、中国、韓国と比べると、これらの国々全てをランキングで上回っているのは “Marketing”のみです。

 その他のサブ・カテゴリーで中国より上位にあるのは“Organizational Behavior and Human Resource Management”(日本19位、中国20位)だけで、韓国より上位にあるのは“Organizational Behavior and Human Resource Management”(日本19位、韓国24位)、と “miscellaneous”(日本19位、韓国21位)の二つだけです。

 企業の実務に直結する “Accounting”,  “Business and International Management”, “Management Information Systems”, “Management of Technology and Innovation”, “Strategy and Management”の5部門では、いずれも東アジア6カ国中最下位です。

 そのなかでも“Management Information Systems”では香港4位、台湾5位、韓国7位、シンガポール9位、中国14位に対して日本は27位と、ダントツのビリとなっています。アジアのライバル諸国に対して、劣勢であることは明らかなのです。

 これに対し、「中国は自分で自分の論文を引用するSelf-citationが多いではないか」という批判や言い訳も考えられます。確かに、いくつかのサブ・カテゴリーでは、全引用数から自己引用数を差し引くと日本と中国の順位は逆転します。しかし、他の香港、シンガポール、台湾、韓国に対してはこのようなことは起こりません。ですので、そうした批判でこの傾向を覆すことはできません。

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