第4回 日本の経営系研究者はバカなのか?

日本の研究者は研究に専念できていない?

国立大学には、確かに研究所あるいは研究センターと名の付いた、教育よりも研究に比重を置いた組織があります。研究機関ランキングで科学や材料科学では数多くの大学が100位以内に入る一方で、経済・経営分野でノミネートされる研究機関がゼロという状況になっているのは、それら研究を中心とする組織によってもたらされているのかもしれません。

 国立大学附置研究所・センター長会議のホームページ(http://www.shochou-kaigi.org/)の研究所・研究センター一覧には91の研究所・研究センターが登録されており、第一部会(理工学系)44機関、第二部会(医学・生物学系)33機関、第三部会(人文・社会科学系)14機関の三つに分類されています。

 第一部会理工学系の研究機関の中には、例えば東北大学金属材料研究所、京都大学化学研究所など、その名称に「化学」、「材料」もしくは「物質」という単語のどれかが入る研究機関が八つあります。

 一方、第三部会の人文・社会科学系に属する14研究機関の中で、「経済」もしくは「経営」という単語が名称に入っているのは一橋大学経済研究所、京都大学経済研究所、大阪大学社会経済研究所、神戸大学経済経営研究所の四つです。

 ISI Web of Knowledge の分類に従えば、経済・経営分野の研究を行う研究所が四つ、化学と材料科学の二つの分野を扱う研究所が八つということになり、分野当たりの研究所の数は同じと見なすことができます。したがって、ここでも、経済・経営分野が化学や材料科学に比べて著しく虐げられている、と言うわけではなさそうです。

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