86歳現役が語る定年後を惨めにしない仕事指南 おいそれとは死ねなくなる将来に必須の4資産
現役サラリーマンであれば、よほどの事情がない限り、定年までは今の会社で頑張ろうと考えている人が多いのではないでしょうか。私もテレビ東京で働いていたときは、たとえ万年平社員のままでも、定年を迎える前に会社を辞めるとは思ってもいませんでした。
まだ就職してから「40年働く」人生設計が当たり前だった1970年代は、フリーランスという働き方も、今ほど市民権を得てはいませんでした。40代で会社を飛び出したりすれば、残りの人生は苦労をすると考えるのが普通でした。私自身、42歳でフリーになった直後は、将来に対する不安で眠れなくなる日もありました。原稿の依頼は来ていましたが、いざとなればアルバイトでも何でもやって食いつなぐ覚悟をしていたものです。
しかし今になって思えば、42歳で会社を辞めざるをえなかったのがとてもよかったと思っています。60歳までテレビ東京にいれば、私の仕事人生はそれで終わっていたのではないでしょうか。私はフリーランスとしてやりたいこと、そして世の中のニーズを懸命に考えざるをえなかった。42歳の若さだったから、そのエネルギーがあったのだと思います。
将来への「不安」は自分らしく生きるための「課題」
今、働くゴールは20年近く延びようとしています。定年を迎えた後、会社に再雇用されても、給料は大幅に下がるし、年下の上司に管理されながら望まない仕事をやる毎日が待っているかもしれません。しかし、定年まで同じ会社で働く必要などなく、もっとやりたい仕事が見つかれば、いつでも会社を辞めればいいのです。
私は会社を辞めた直後に将来への「不安」を感じたと述べました。この「不安」は、見方を変えれば、会社を頼らずに自分らしく生きるための「課題」みたいなものです。自ら学び、日々成長していかなければ、仕事はなくなるかもしれません。
能力の現状維持だけでは、いずれは賞味期限が切れてしまうように、働き手として世の中からは求められなくなってしまいます。やりがいのある仕事を長く続けるためには、働ける自分を絶えずアップデートしていくことが必須条件になるのです。
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