「仕事ぶりを批判してくる友人」と付き合う方法 学生時代の友人と「話が合わない」と感じたら…

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自分自身の確固たる軸があると、おのずと他人の価値観や軸を尊重できるようになります。確固たる軸というのは、誰のまねでもなく、自分自身の経験や考えに基づいて、悩みに悩んで築き上げた自分ならではの、オリジナルの生き方のことです。

人間誰しも完璧ではありません。

自分の至らない点を理解したうえで、生き方、つまり軸を設定するわけです。

至らない部分が自分にあることを理解しているがゆえに、他人の至らない箇所や自分との相違を受け入れることができるのが大人です。そういった軸を確立している人は、自分にとっての正解が見えていますし、またその正解が万人に当てはまるものではないということも理解していますから、他人の生き方や軸に対しても寛容なのです。

この価値観や軸が脆い場合、例えばどこかで聞いた話や本で読んだ生き方などを、あまり深く考えることなく、あたかも自分自身の生き方であるというように表面的なまねだけすると、つねについて回るのは不安であり、不満であり疑問です。

このままでいいのだろうか、というやつです。

心のどこかに迷いや無理が生じている状態ですね。

そうなると、自分とは異なる生き方や考えを排除したり批判したりするようになります。

要は心に余裕がないんですね。

岩瀬さんのケースでも、年齢とともに仕事に対するスタンスが変わることを前提として生きているかどうかの違いであり、よくある話でもあります。

距離を置くのも1つの手

とはいえ気になるのは、当のご友人は同じ会社に勤務されているわけではなさそうですから、直接的に岩瀬さんの仕事ぶりに触れる立場にはないにもかかわらず、いきなりそういった言動に出る件でしょうか。

理由はわかりかねますが、多くのケースにおいて批判や誹謗中傷は直接的に害もなく知りうる立場にもない人間が、間接的や一方的な情報に基づいて行うものです。

そのようなケースはそもそも聞くに値しません。

したがって、岩瀬さんとして改めるべき箇所があるのであればもちろん改める必要がありますが、そうでない限りは何もアクションを起こす必要はないでしょう。

誰かに評価してもらったり、誰かの価値観に合わせるために生きているわけでは決してありませんから、岩瀬さんは岩瀬さんとして考える正解の生き方を進めばよいのです。その過程で、交差し、すれ違ったり、行き違ったりする人も多く現れるでしょう。

異なる価値観を認め合える人とは継続的に付き合えばよいと思いますし、そうでない限りは距離を置くのも1つの手です。

そもそも論として、社会は多様性によって成り立っているのです。その違いを排除するのではなく、お互いに認め合ったうえで、共同でより人生を互いにブラッシュアップしていけるような関係を築けるとよいですね。

岩瀬さんがそのようなスタンスでうまくご友人との関係を見直し、ご自身の考える正解に向かって歩み続けられるであろうことを応援しております。

安井 元康 『非学歴エリート』著者

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やすい もとやす / Motoyasu Yasui

MCJ社長兼最高執行責任者(COO)。アニメーションの企画・制作を手掛けるベンチャー企業を経て、MCJにて東証への上場を経験。その後、経営共創基盤にて戦略コンサルタントして9年間活躍し、2016年3月にMCJに復帰。著書に学歴コンプレックスに悩みながらも独自の方法でキャリアを切り開いてきた様子を描いた『非学歴エリート』(飛鳥新社)や、自分ならではの人生を生きる術を描いた『極端のすすめ』(草思社)等がある。

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