最新「CSR企業ランキング」部門別トップ30

人材活用は富士フイルム、環境はダイキンなど首位

帝人が4年連続で企業統治+社会性トップ

「企業統治34項目」と「社会性27項目」の合計得点で評価する、両者の総合部門トップは、4年連続で帝人となった。

同社は他社に先駆け、1998年に「企業行動規範」及び「企業行動基準」を制定。コーポレート・ガバナンスを支える内部統制の柱として、コンプライアンス、リスクマネジメントの2つを位置づける。責任者はCSR最高責任者、所管はCSR・信頼性保証部で、いずれも専任体制だ。

さらに、グループ全体のリスクマネジメント体制を整備・推進する「トータルリスクマネジメント委員会」を設置。全グループ会社にリスクマネジメント推進責任者を選任し、定例の研修会と責任者部会を実施するなど、定期的なチェック機能も備える。

内部通報には、相談・通報者の保護はもちろん、社内イントラネット、外部法律事務所、外部専門機関という外部を含めた複数の窓口を設置して対応する。英語でも利用できる社内イントラネットは、上司の強要による不正などが起きにくい仕組みを築いている。

クレーム対応では、取引先やサプライヤーからも通報を受け付ける取引先通報窓口をWeb上に開設するなど、オープンな体制を目指している。社会貢献活動やESG(環境・社会・ガバナンス)情報の開示など、幅広い取り組みが高評価につながった。

2位はNECとパナソニックが同点。4位にはシャープが入り、総合順位で147位と昨年の13位から急落した面目をこの分野で保つこととなった。9月に合併を控える13位の損害保険ジャパン、23位日本興亜損害保険の両社は、未上場損保としてそろって30位入りした。

財務が強い企業は、CSRの総合評価も高い

財務部門は1月に発表した新・企業力ランキング」と同じデータを使用している。収益性、安全性、規模の3分野、合計15項目での評価だ。トップは昨年に続き、国際石油開発帝石。2位NTTドコモ、3位キヤノンと続く。総合ランキング十傑のうち8社が、財務部門の30位までに入っている。財務力があり、CSRにも力を入れる企業が増えている。

さて、「信頼される会社」は特定の分野だけではなく、バランスよく活動することが欠かせない。本業でも適正な利益をあげ、CSR活動にも励む。こうした姿勢が企業が長く存続するために必要なことだといえるだろう。

■CSR企業総覧

企業評価の新たな視座として浸透してきたCSR(企業の社会的責任)。上場企業をはじめ有力1210社におけるCSRの取り組みを、国内最大規模のデータベースから各企業個別に紹介した、日本で唯一の刊行物。

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