休校中の「勉強の遅れ」を深刻に考える親たちへ

焦って詰め込むよりずっと大事なこと

――家庭で学習するにあたって、具体的にどんな手順があるのでしょうか?

まずは子どもがどのくらいの学習進度で進んでいて、どのくらいの理解があるかを把握するところから始めるのがよいと思います。

理解がないのに詰め込んでしまうと、ますます理解が追いつかない状態になってしまうんですね。

地道で遠回りに見えるかもしれませんが、理解しているところから着実にステップアップすることが大切です。

本人の特性は見定めながら

発達が気になるお子さんの場合には、目で見て覚えるのが得意なのか、耳で聞いて覚えるのが得意なのか、実際に体験しながら学ぶのが得意なのか、得意・不得意を見極めながら学習を進めていきます。

緒方広海(おがた・ひろうみ)/LITALICOジュニア チーフスーパーバイザー・公認心理師・臨床心理士。15年以上にわたって、乳幼児から成人期までの精神保健福祉、障害福祉の分野で幅広く心理臨床業務に携わる。現職では支援に関わる指導員への研修やスーパーバイザー育成の統括を担当している(写真:不登校新聞)

ただ家族だと客観的に子どもを見るのが難しい場合があるので、例えばLITALICOジュニアのような支援機関や専門家がお手伝いできるとよいかなとも思います。

どの子にも共通して重要なのは、無理がない状態で勉強させることです。とにかく、かたちだけでもいいからやらせなきゃと悩まれる親御さんもいらっしゃると思います。

でも実際にはかたちだけやらせても学力は身に付きません。休ませたりモチベーションを上げたりして、本人が「よしやるぞ!」と思ってから勉強させることが大切ですね。

――子どもに無理をさせたくはないと思っていても、学校から送られた宿題を見ると「親がなんとかしなければ」と思う方も多いかもしれませんね。

僕からは「親には親のままでいてほしい」ということをお伝えしたいです。

家のなかでは親としての役割の優先順位を高くしていただいて、少し余裕があるときには学校の役割も担うくらいの気持ちでいてほしいと思います。

休校中は、教える人が先生から親御さんに移ったために、プレッシャーを感じられた方が多かったのではないでしょうか。

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