休校中の「勉強の遅れ」を深刻に考える親たちへ 焦って詰め込むよりずっと大事なこと

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多くの保護者が心配する「勉強の遅れ」。さまざまな子どもを支えてきた緒方広海さんにお話を伺ってきました(写真:不登校新聞)
多くの保護者から「勉強の遅れ」を心配する声を以前より聞いてきました。休校によりその声は、不登校の家庭以外にも広がっています。保護者の安心のために今、この点を紙面化することが必要だと感じました。そこで、さまざまな子どもを支えてきた緒方広海(ひろうみ)さんに「勉強の遅れ」についてお話を伺ってきました。

――不登校や休校の影響で勉強が遅れてしまった場合、学力は取り戻せるのでしょうか?

もちろん取り戻せます。休校に絞っていえば、休校が原因で学力が遅れることはないんですね。

当記事は不登校新聞の提供記事です

「学力の遅れ」ということをあえて言えば、子どもがその年代でどの位置にいるのかで判断するので、みんなの学習進度が全体的に遅れれば、自分の立ち位置や学習の進度も変わりません。

だから休校になってみんなが遅れているのに、個人だけが遅れることはないと思います。

「うちの子の勉強が遅れている」と感じるのは、とくにこの間、親御さんどうしで情報交換をする時間がなかったのも大きい要因かもしれません。「うちの子は勉強していない」と心配した方もたくさんいらっしゃったと思います。

でも学校が再開されて情報交換ができれば、ほかの子もそこまで家で勉強していなかったことに気づかれたのではないでしょうか。

まずは休校だけで勉強が遅れてしまうことはないと知って安心していただきたいです。

個人のペースで学習は追いつく

それに学校の授業は、集団のスピードに合わせて学習が進んでいくので、個人の理解度に合わせた学習よりもどうしても学習効率に差が出ます。

ですから個人が自分の学習進度で学んでいく場合には、いつかは学校の進度に追いついていくものです。

もちろん個人差はあるものですが、たとえ半年や1年くらい遅れていたとしても、基本的にはそんなに大きな差にはなりません。

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