リモート「孤立・野放し」「過剰管理」なくす4秘訣 コロナ禍から見える「新しい上司像」とは?

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コミュニケーションをとるといっても、そのとりかたはさまざまである。まずは、「人間のタイプによって『コミュニケーションの仕方』を変える」ことだ。

それぞれに合ったきめ細かい対応が必要

【1】タイプによって「コミュニケーションの仕方」を変える

ポストコロナの働き方において大事なのは、「自己管理力」である。しっかり自己管理できる能力や習慣をもつ人は、オンライン化、リモートワークを有効に活用し、生産性を大きく高めるだろう。

しかし、「自己管理力」は人によって大きく異なる。その違いをしっかり見定め、コミュニケーションの仕方や頻度を臨機応変に変えなければならない。

人間には、次の3つのタイプが存在する。

①言われなくてもやる人……「自己管理力」が高いので、オンラインだけで十分に機能する
②言われたらやる人……完全に自立しているわけではないので、オンラインとオフラインを併用することが必要
③言われてもやらない人……コミュニケーション以前の問題であり、本来会社にいてはいけない人

オンライン化、リモートワークの流れだから、すべて一律にリモートで行うというのでは、あまりにも短絡的だ。人の特性を見極めて、コミュニケーションの頻度や時間を決め、オフライン(対面)の必要性を判断するなど、それぞれに合った「きめ細かい管理方法」が求められている。

【2】経験値の高い人と低い人を「ペア」で組ませる

経験値が豊富で、自己管理ができる人はリモートワーク、経験値が少なく、1人立ちできていない人はオフィスワークと「分断」されてしまうと「人が育たない」という問題が生じる。

みんながオフィスにいて、気楽に声を掛け合えるような環境があれば、発展途上の人が孤立することは少ない。しかし、仕事ができる人は在宅、仕事ができない人がオフィスという分断状況では、面倒をみてくれる人が身近にいないということになってしまう。

だからといって、リモートワークでも十分に仕事ができる人までオフィスに来るようになってしまったのでは、本末転倒である。

そこで重要となるのが、「メンタリング」である。

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