八丈島の島民達が描く「離島の観光業」の未来 コロナ禍での住民たちの本音を聞く(後編)

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こうした状況の中、島の観光業にどんな影響が出ているのか、事態をどう受け止めているのか、改めて取材した。

歌川:もともとこの制度を使った予約は入っていなかったので、直接のキャンセルはありません。ただ、これがきっかけで旅行計画を立てていた人の自粛ムードがまた広がったかもしれない。7月後半から8月にかけての予約がここ数日止まっています。このままいくと7月上旬に見込んでいた客数から7月は1割、8月は2~3割減になるかもしれません。

国の施策に翻弄される島民たち

岩﨑:いろいろな意見がありますが、とにかく国には翻弄してほしくないです。ちゃんとした科学的データに基づいて、しっかりとした説明をしてほしい。今の国のやり方だと、こういうふうになりました、だけですからね。

これから夏休みの書き入れ時。ようやく少しは落ち込みをカバーできると思った矢先の「東京外し」。しかも納得のいく説明もない。島民は振り回される一方だ。

ポストコロナ時代を見据えた取り組みを始めている人たちもいる中で、政府の指針なき迷走は希望の光を消し去るような行為だ。再び逆風に見舞われる形になったが、それでも島の人たちは、島の未来に向けて、これまでとは違った新たな取り組みにチャレンジしている。

山田 稔 ジャーナリスト

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やまだ みのる / Minoru Yamada

1960年生まれ。長野県出身。立命館大学卒業。日刊ゲンダイ編集部長、広告局次長を経て独立。編集工房レーヴ代表。経済、社会、地方関連記事を執筆。雑誌『ベストカー』に「数字の向こう側」を連載中。『酒と温泉を楽しむ!「B級」山歩き』『分煙社会のススメ。』(日本図書館協会選定図書)『驚きの日本一が「ふるさと」にあった』などの著作がある。編集工房レーヴのブログも執筆。最新刊は『60歳からの山と温泉』(世界書院)。

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