スクウェアが主力ゲームのリメイクで得た自信 『FF7リメイク』は発売3日で350万本を超えた

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松田社長はコロナ禍でエンターテイメントの重要性を再認識したという(撮影:梅谷秀司)
インターネット上で、「#PlayApartTogether」のタグが世界中に広がっている。新型コロナウイルスの感染拡大防止策として、お互いに物理的な距離を取りつつも、ゲームで一緒に遊ぼう、というキャンペーンだ。
今、ゲームの存在意義に改めて焦点が当たっている。コロナ後に人々が求めるゲームとはどのようなものなのか。ゲームソフトメーカー大手、スクウェア・エニックス・ホールディングスの松田洋祐社長に聞いた。

エンタメ企業としての存在意義

――新型コロナウイルスに伴う外出自粛で、ゲームが脚光を浴びています。

人が人らしく生きるためにエンターテインメントは不可欠なものだと、今回、改めて自覚した。

それがなくても命にはかかわらないが、心は荒んでくる。当社でも、人気ゲームタイトルの音楽コンサートやライブ、ミュージカルなど、いくつかのイベントが中止になり、お客様から「非常に残念だ」という声をいただいた。こうした状況下でも、家の中でゲームをすることがひとときの癒やしになるのなら、エンターテインメント企業として大きな存在意義を感じる。

コロナの中で特にクローズアップされたのは、多数のユーザーを抱えるゲームが、ネットワークを通じて1つのSNSのようなコミュニティーになっていることだ。ゲームの中でユーザー同士が交流し、自己表現をする。

スクエニのタイトルでいえば、『ドラゴンクエスト10』や『ファイナルファンタジー14』などの多人数参加型オンラインゲームでは、外出自粛中に現実世界で中止になったお花見をゲーム内で行うといった行動も見られた。

コロナ後の「新常態」とどのように向き合っていくべきなのか。「週刊東洋経済プラス」では、経営者やスペシャリストのインタビューを連載中です。(画像をクリックすると一覧ページにジャンプします)

コロナ前も、ユーザーがチャットで交流するなどコミュニティーとして利用されてはきたが、こうした性格が強まっており、ユーザー数はコロナ前より増えてきている。ゲーム内コミュニティーは、これからさらに拡大していくだろう。

――そうすると、ゲーム自体の面白さを追求するだけでなく、コミュニティーの居心地をよくする努力が必要になりませんか?

われわれも今は、コミュニティーの運営に相当工夫を凝らしている。たとえば、インターネットでの生放送やSNSなどを通じ、直接ユーザーとコミュニケーションを図っていくことは、コロナ禍以前から力を入れていた。

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