人の話を「理解できる人」と「できない人」の差 リモートワーク時代にも役立つ聞く力を磨く

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相手が何を伝えたいのかわからずに、適当な返答をしてしまう人も多いのでは……。コミュニケーションに潜む落とし穴と重要な点についてお伝えします(写真:imtmphoto/iStock)
会話のすれ違いが大きな問題に発展することはよくあることだ。相手が何を伝えたいのかわからずにその場しのぎに適当な返答をしてしまう人も多いのではないでしょうか。
このたび『入社1年目から差がつく ロジカル・シンキング練習帳』を上梓した、日本最大級のビジネススクール、グロービス経営大学院で教鞭(べん)を執る岡重文氏が、コミュニケーションに潜む落とし穴を解説します。

大切なのは「論点」で聞くこと

コミュニケーションは双方向、自分が何を言うかも大切ですが、相手が何を言っているのかを正確に理解することもとても重要です。コミュニケーションが苦手という人は、実は相手が言っていることをきちんと聞くことができていないことが往々にしてあります。

『入社1年目から差がつく ロジカル・シンキング練習帳』(書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします)

自分と対立する意見だからと理解しようとしない人、そもそも聞く耳を持たない人は論外として、人の話を理解できない人の多くは、その発言を「内容」=「意見」としてだけ捉えようとしてしまいます。

一方で、人の話を理解できる人は、話し手の発言の内容のみを理解しようとして聞くのではなく、「論点は何なのか」そして「意見は何なのか」と2つを同時に考えながら聞いています。

普通、人は、意見と論点を峻別して話をしてはくれません。多くの場合、意見のみが語られます。また、複数の論点を含む意見が話されることもしばしばあります。さらには、話し手自身が論点を意識できていなかったり、整合性の取れない論点と意見が混ざった発言もあったりします。

だからこそ、聞き手は「発言」の内容に引っ張られることなく、「その発言」はどんな論点に関する意見なのかを意識し、理解するよう心がける必要があります。

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