人の話を「理解できる人」と「できない人」の差 リモートワーク時代にも役立つ聞く力を磨く

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ただ、内容=意見だけに引っ張られるのではなく、どういう論点に対してどのような意見なのかが意識できることによって発言の核になるポイントを押さえられるようになります。

また、論点間のつながり・関係性がどうなっているのかを捉えることができるため、論点間の重要性や順序性にも理解が及ぶので発言に対する理解度は間違いなく、上がっていきます。

ファシリテーション能力も向上

さらに、これができるようになると会議をより円滑に運営することができます。

往々にしてやってしまいがちなことが、前述のような一連の発言に対して、「何か意見はありませんか」という質問を場に投げてしまうことです。

そうなると「どのような論点なのかが、聞いているほうもわからない」「どの論点に対して意見を述べればいいのかがわからない」ことから、さらに収拾がつかなくなってしまいます。

発言から議論に必要な論点を捕まえ、場に提示してみましょう。どの論点に対して意見を言えばよいのかを提示することで議論がうまく進むようになります。

先の例で考えてみれば、以下のような問いを立てることができます。

・「準備が大変かどうか」について、こうすれば準備が楽にできるのではという意見がある人はいますか
・「実施して有益か」について、こんなふうにすれば意味のある場になるのではという意見がある人はいますか
・「仕事にプラスになるか」について、こんなプラス要素もあるのではという意見がある人はいますか
・「キックオフミーティングをやるべきかどうか」について、ほかに意見のある人はいますか

とくに最近は、テレワークが推奨されオンライン会議を多くの会社が導入しています。オンライン会議は、リアルの会議に比べて、言語情報の重要性が高まります。それゆえ、しっかりと聞く力が、より求められるようになっていますので、ぜひ、「論点で聞く」にチャレンジしてみてください。

岡 重文 グロービス経営大学院教授

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おか しげふみ / Shigefumi Oka

京都大学大学院工学研究科応用システム科学専攻修士課程修了。工学修士。大手情報システム会社、コンサルティング・ファームを経てグロービスに入社。企業研修担当、eラーニング事業の立ち上げに関与したのち、経営管理本部で、情報システム部門ならびに人事・総務を統括。現在はファカルティ本部で「クリティカル・シンキング」「ビジネス定量分析」「テクノベート・シンキング」等のコンテンツ開発や、講師の育成業務にかかわる。

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