阪神「赤胴車」静かに引退、伝統塗装"最後の姿"

クリームと赤の塗り分け、かつて特急で活躍

営業を終え尼崎車庫で休む7861形。かつては優等列車として本線を走った(筆者撮影)

鉄道会社にとって、車両は広告塔と言える。乗り心地や設備とともに、その見た目も人々の自社に対するイメージを決定づける重要な存在だ。

とはいえ、各社のフラッグシップである特急車両はさておき、一般車両は首都圏を中心にステンレス製の無塗装ボディが増え、帯色以外はどれも似たようなものになりがちである。

おなじみのカラーが引退

一方で、近年はブランドイメージの向上や存在感のアピールを狙い、車体を全面塗装する会社も出てきた。これも、車両のカラーリングが鉄道会社の印象を左右するという証拠である。逆に、鉄道会社がイメージを一新したいときには、カラーリングの変更という手段がよく使われる。例えば、西武鉄道はかつて黄色い車両という印象が強かったが、近年はコーポレートカラーになっているブルーのイメージが強い。

筆者が住む関西では、大手私鉄5社のうち阪急電鉄・近畿日本鉄道(近鉄)・京阪電鉄の3社がステンレス車両を導入しておらず(近鉄はかつて1編成のみ試作したが、現在は廃車されている)、全車両が塗装されているが、このうち阪急以外は2000年ごろから新造車両のカラーリングを一新。京阪は在来車両の塗り替えもまもなく完了し、近鉄ではオレンジと紺の特急色がほとんど姿を消した。

そんな中、2020年6月2日にまた1つ、関西私鉄でおなじみだったカラーリングが姿を消した。阪神電鉄(阪神)の「赤胴色」と呼ばれた塗り分けだ。

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