東武6050型、ローカル列車でも色あせない風格 かつて浅草直通の快速で活躍、今は地元の足

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東武鉄道の6050型。いまはもう見ることがない「快速浅草行き」の表示(記者撮影)
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東京都心から日光や鬼怒川温泉方面へ向かうには、現在、東武鉄道の特急を利用するのが一般的だ。日光・鬼怒川エリアは外国人旅行者にも人気の観光地。最近は東武が復活させた蒸気機関車(SL)「大樹」が2台体制となることが話題になった。

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かつては、浅草から日光・鬼怒川方面、さらには会津鉄道の会津田島へ直通する「快速」が走っていた。特急料金が不要のため、平日朝の車内は通勤・通学客が大半だが、そのなかにハイキングに出かける行楽客の姿も交じるという光景が見られた。

野岩鉄道開業時に登場

その快速として運用されてきたのが東武の6050型だ。1986年、栃木県と福島県を結ぶ第三セクター、野岩鉄道の会津鬼怒川線が開業。6050型は東武線からの直通用車両として、従来の6000型を改造更新して誕生した。

高級感ある赤いモケットのボックス席が並ぶ車内(記者撮影)

6000型は1964年から1966年にかけて製造された車両。6050型は台車などを引き継ぎ、車体を一新した。更新した車両のほか、その後増備用に新造した車両がある。野岩鉄道、会津鉄道も同型車を所有する。

運賃だけで乗れ、乗り換えなしで長距離を駆け抜ける快速は、特急並みの停車駅の少なさと2ドアセミクロスシートの快適な車内に根強い人気があった。浅草駅の5番線ホームは快速・区間快速の乗車ホームとして割り当てられていた。

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