JR西日本381系「やくも」、国鉄形特急最後の輝き

岡山―出雲市で現役活躍中も引退時期が迫る

381系特急電車。「やくも」用に新造された先頭車は非貫通形だ(筆者撮影)

在来線の特急列車が1つの節目を迎えようとしている。JR東日本は東京と伊豆を結ぶ特急「踊り子」の使用車両を185系からE257系に順次変更すると発表。251系「スーパービュー踊り子」も置き換える予定とされている。

185系は国鉄時代に製造された車両だ。国鉄の分割民営化から32年が経過し、特にJR各社のフラッグシップとなる特急用車両は代替わりが激しい。すでにJR東海とJR九州からは国鉄時代の特急形車両が引退しており、185系の引退でJR東日本からもジョイフルトレイン(団体臨時列車用の車両)を除いて姿を消す。

そんな中、最後の国鉄形特急電車となる381系が、鉄道ファンの注目を集めている。JR西日本が岡山―出雲市を伯備線経由で結ぶ特急「やくも」に使用している車両だ。現在は1日15往復走り、ビジネス・観光両面の足として活躍する。

山岳路線の“救世主”として登場

381系は、1973(昭和48)年に中央西線でデビューした。当時、国鉄は非電化幹線の電化を進めており、これに伴って特急列車の速達化も図っていたが、カーブが多い山岳路線は電化だけでは大幅なスピードアップが困難だった。そこで、急カーブを安定して走行できる車両として開発されたのが、381系だ。

381系最大の特徴は、振り子式と呼ばれる構造である。カーブを通過する際には遠心力が働き、車体上部が外側に大きく振られる。これが限界値を超えると脱線してしまうため、カーブ部分は「カント」といって線路を内側に傾けるのだが、カントを大きくすると今度はカーブで停車した時に内側へ倒れてしまう。

そこで、カーブ通過時に遠心力を利用して車体下部を振り、車体を内側に傾けることで高速走行できるようにしたのが、振り子式車両である。

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