平成最後を飾る、JR「史上最強」の特急列車は? 各社を代表する電車・ディーゼルカーが続々
JRの歴史は平成とともに歩んできた。その平成もまもなく終わろうとしている。そんな折、東洋経済オンライン編集部から「JRで最強の列車を選んでほしい」というお題をいただいた。非常に難しいテーマだ。
“最強の”という枕詞には前提条件が必要である。列車ならば、いくら最高速度が早くても運ぶことができる人の数が少ない、あるいは短い時間しかその速度を維持できないのでは、最強とはいえない。
また、同じ性能であったとしても、使われている地域に最適な仕様となっていなければ高得点を得ることはできない。なにより、ワクワクするような魅力を持ちあわせていなければ、優秀ではないのかもしれない。
ということで、客観的な定義を定めず思いつくまま、JR各社の在来線特急車両を眺めてゆくことにしてみた。
1.表定速度トップ JR西日本681系電車
子どもも大人も、早く走るものに惹きつけられる。在来線での最高速度は、1970年代ごろから東海道・山陽本線を皮切りに主な幹線区で時速120kmに引き上げられた。1974年に開業した湖西線では当初から時速130km運転を実施し、1988年に開通した青函トンネル内では時速140km運転が始まった。そして1997年に開業した北越急行線(JRではないけれど)で時速160km運転が実現した。
線路の幅が新幹線ほど広くない在来線でも、早く走ることができる車両を開発することは、それほど難しいことではない。けれど、線路の側にも信号設備や踏切などの対策に多額の費用が必要となる。その投資に見合うだけの経済効果を上げることができるかどうか。それこそがスピードアップの実現への、最大の関門といえるだろう。
ということで、その北越急行線で特急“はくたか”として時速160km運転を行うために開発された、JR西日本の681系電車が、間違いなく最速の特急車両ということになる。同時に北越急行で用意した681系2000番代と683系8000番代もその仲間ということになる。
特急“はくたか”は、北陸新幹線の長野―金沢間開業に合わせて廃止されてしまった。時速140㎞走行できる青函トンネルは北海道新幹線の開業によって在来旅客列車の活躍の場が失われた。その次は時速130kmだが、これはJR各社にたくさん存在している。
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