山手線の隣になった「埼京線渋谷駅」の大進歩 渋谷に乗り入れる他社路線との接続も便利に

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5月30、31日に埼京線・湘南新宿ラインのホーム移設工事を行ったJR渋谷駅付近。線路をくぐる道路も一時通行止めになった(記者撮影)

緊急事態宣言の解除後初めての週末を迎えた東京・渋谷は、ハチ公前広場やスクランブル交差点周辺に若者たちの姿が戻ってきていた。かつてほど「若者の街」の象徴でなくなったというが、SNSの時代も流行の発信地の地位は変わらない。その渋谷の中心はいま、大変貌の真っただ中にある。

空を見上げれば大手IT企業が拠点を置く渋谷ストリームや渋谷スクランブルスクエア東棟といった超高層ビルが新たなランドマークとなり、足元ではJR渋谷駅を取り囲むように大規模な工事がいたるところで日夜を問わず続いている。たびたび乗り換えのルートが変わって戸惑う駅利用者も多いはずだ。

2020年に入ってからだけでも、年初に東京メトロ銀座線の駅が移転して新駅舎となり、一方で3月末には東急百貨店東横店が閉館した。そして今回、渋谷駅周辺の大規模再開発でまた1つの進展があった。

埼京線・山手線のホームが並ぶ

JR東日本は6月1日、渋谷駅の新しい埼京線ホームの供用を開始した。従来、埼京線のホームは山手線と離れた場所に位置していたが、列車1編成分の長さ以上も北側に移動させることで山手線と「並列化」。スクランブル交差点に近い「ハチ公改札」とも直結させた。

工事前の渋谷駅。左側2本の線路が山手線、右側2本が埼京線。今回の工事で両線のホームが並列になった=2018年11月(編集部撮影)

東急東横線や東京メトロ銀座線、京王井の頭線など多くの鉄道路線が乗り入れる首都の主要ターミナルである渋谷だが、JRの渋谷駅だけを見ると、乗り場は山手線の1・2番線と埼京線や湘南新宿ラインが発着する3・4番線の4線しかない。それでも2018年度の1日平均乗車人員は37万人とJR東日本エリア内で6位を誇る。

埼玉の大宮駅と東京の大崎駅を結ぶ埼京線は、大崎駅から先、東京臨海高速鉄道りんかい線に乗り入れている。山手線の電車と並走する池袋―大崎間は「山手貨物線」を走行。湘南新宿ラインや特急「成田エクスプレス」、2019年11月に相互直通運転を開始した相鉄・JR直通線も同じ線路を走る。

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