――トランプ氏が社会の分断に拍車をかけてまで強硬姿勢をとる狙いは何でしょうか。
2016年の大統領選挙の時、トランプ氏は「アメリカを再び偉大にする」と言ったり、白人のブルーカラーを「忘れられた人々」と呼んで支持を訴えたりしたが、もう1つよく使った言葉が「Law & Order(法と秩序)」だった。
これはニクソン元大統領がよく使った言葉で、激しいベトナム反戦運動を冷ややかに見ていた白人中間層の立場に立ってこの言葉を用い、大統領選に勝利した。トランプ氏も略奪行為を働く黒人の側には立たず、略奪行為に冷ややかな人たちの側に立つというメッセージを出そうとしている。
――強硬姿勢はトランプ再選に有利に働くのでしょうか。
世論調査では、今回のトランプ氏のデモへの対応を支持しないという人のほうが多い。ただ、それだけでは同氏に不利とはいえない。
2016年の大統領選でも同氏は過半数の票を取ったわけではなく、全米での得票率でも50%を大きく割り込み、ヒラリー・クリントン氏(元国務長官)に負けていた。それでも当選したのは、大統領選特有の選挙制度の下、選挙人獲得数で上回ったからだ。
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