コロナで露呈「年功序列な会社」が時代遅れな訳

「社員の頑張り」評価する時代はもう終わりだ

年功序列の賃金体系、全人格的に上司が偉いといった風潮など必ずしも合理的でない慣習の根本にあるものとは(写真:ふじよ/PIXTA)
昭和の成功体験から抜け出せず「ゲマインシャフト(共同体)」であり続ける日本企業。コロナショックで変化の兆しも見られるが……。

新型コロナウイルスの感染拡大は、昭和的なスタイルにどっぷりとつかっていた日本の企業社会にも変化をもたらそうとしている。

依然として前近代的な要素が残っている日本企業

日本は明治以降、欧米から近代制度を輸入し、戦後は民主憲法の導入によって表面的には先進各国とほぼ同一の仕組みを整えた。だが日本の企業社会には依然として前近代的な要素が残っており、社会学でいうところのゲマインシャフト(共同体組織)に近い。

当記事は「ニューズウィーク日本版」(CCCメディアハウス)からの転載記事です。元記事はこちら

共同体というのは、その構成員にとって所与のものであり、組織を自らの意思で選択したり、組織との関係を主体的に構築することはできない。日本の会社は終身雇用が前提であり、ひとたび入社すれば半永久的にその構成員となる。個性を発揮することは認められず、社風になじむことが事実上、強要される。

日本の「カイシャ」においては、経済的利益と幸福感、暴力的な抑圧が混然一体となっており、生活費を稼ぐ場所であると同時に、自分の居場所であり、そして苦役を強いられる場所でもあった。全員の顔が見える形で長時間残業するという慣行や、年功序列の賃金体系、全人格的に上司が偉いといった風潮などはすべてゲマインシャフト的な部分に起因している。

一方、反対の概念であるゲゼルシャフトとは明確な目的を持って合理的、人為的につくられた組織を指す。この場合、組織は所与のものではなく、契約とルールに従って各自が役割を果たし、見合った報酬を得るのが基本だ。

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