中国スマホ大手「シャオミ」海外で躍進の背景

コロナ禍からの回復度が今後の業績の焦点に

シャオミは今や総売上高の半分を海外事業で稼いでいる。写真は3月に発表した高性能スマホ「Mi 10 Pro」(シャオミのウェブサイトより)

中国のスマートフォン大手の小米(シャオミ)は5月20日、2020年1~3月期の決算報告書を発表した。それによれば、売上高は497億元(約7505億円)と前年同期比13.6%増加、(減損損失などの一時的な費用を除外した)調整後純利益は23億元(約347億円)と前年同期比10.6%増加した。

1~3月期は中国での新型コロナウイルスの流行期に重なり、多くの中国企業が苦況に追い込まれた。そんななかシャオミが増収増益を確保した背景には、コロナがまだ本格的に広がっていなかった海外市場での躍進がある。前年同期比のスマホ出荷台数は欧州で58%、中南米で236%、中東で55%、アフリカで285%それぞれ増加。その結果、海外売上高は前年同期比47.8%増の248億元(約3745億円)と、総売上高の半分に達した。

だが、新型コロナは3月から世界的大流行に発展したため、2020年4~6月期の業績は海外事業を中心に打撃が避けられない見通しだ。「欧州は3月上旬から各国に広がったロックダウン(都市封鎖)の影響が大きい。インドはさらに厳しく、一時は何もかもが止まってしまった」。シャオミの総裁兼CFO(最高財務責任者)代行の王翔氏は、決算説明会でそう述べた。

欧州はコロナ前の9割、インドは5~6割まで回復

もっとも、海外でも5月中旬からロックダウンの緩和が始まり、スマホの販売は回復しつつある。王氏によれば、シャオミ製スマホの週次のアクティベーション状況から見て、直近では欧州市場はコロナ前の9割、インド市場は5~6割まで戻ってきたという。

シャオミはスマホ以外にもスマート家電やインターネット・サービスなどを手がけているが、スマホ事業への依存度がまだまだ大きい。1~3月期のスマホ事業の売上高は303億元(約4575億円)と、総売上高の6割を占めた。

本記事は「財新」の提供記事です

1~3月期のスマホの総出荷台数は2920万台と、前年同期比4.7%増加。調査会社のIDCのデータによれば、1~3月期はアップルやサムスン電子が出荷台数を大きく減らすなか、シャオミは逆に出荷台数を増やした数少ないブランドのひとつだ。その勢いを「コロナ後」も持続できるかどうかが注目される。

(財新記者:屈慧、何書静)
※原文の配信は5月20日

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