コロナ禍「日光を浴びない」という意外な大問題 「コロナ疲れ」にならないための朝の過ごし方

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セロトニンを分泌させるためにオススメは、午前中に20~30分太陽の光を網膜に入れること(直視は危険です。まぶしくない範囲で空を見てください)。具体的には、朝食を明るい場所でとる方法があります。たとえば家の中で一番日当たりのいい場所にテーブルとイスを移動させて、窓をあけて外を見ながら朝食を摂る。ベランダや屋上があれば、外で食べてもいいでしょう。もしくは読書をしながら日光浴、などもアリです。

在宅中は運動不足になりがちですので、ひと気がないなど状況が許せば、呼吸法を組み合わせて太陽の下をウォーキングするのもオススメです。

「3回吐いて1回吸う」呼吸法に挑戦

④ 腹式呼吸法

腹式呼吸もセロトニン分泌をさせるいい方法です。呼吸法については、これまでも各分野で研究がなされ、いろいろ紹介されてきました。どれも一理あると思いますが、私が最も信頼しているのが「三呼一吸法」です。

三呼一吸法は、藤田霊斎氏という僧侶が体系化した心身の鍛錬法「調和道(ちょうわどう)」を継いだ、医師の村木弘昌氏が考案したものです。ふだん、私たちは横隔膜を動かす呼吸を行っていますが、三呼一吸法は腹筋を動かす腹式呼吸です。

やり方は、その名の通り「3回吐いて1回吸う」(鼻から短く瞬発的に「フッフッ」と2回吐き、3回目の「フー」で息を吐き切って、鼻から大きく1回吸う)をくり返します。吐くときには、お腹の丹田のあたりを少しへこませるようにします。ただし、あまり力を入れすぎないこと。あくまで「気持ちいい」感覚を大切にしてください。

丹田をへこませるようにして「フッフッフー」と3回吐くと、ほとんどもう息は残っていない状態になります。その反動で大きく息を吸うため、結果的に多くの酸素が取り込めます。

また、呼吸のたびに横隔膜が上下し、お腹の静脈にある血液(体全体の血液の約70%を占めます)を心臓に力強く戻してくれるため、血流がよくなります。たくさんの酸素が取り込める上に血流がよくなれば、それだけ栄養が体中に行き渡り、炭酸ガスなどの老廃物の回収も進みます。

丹田に力が入る腹式呼吸をくり返すことは座禅に似た効果があり、心を落ち着かせ、自律神経の働きも改善してくれます。三呼一吸法を行うことで、交感神経と副交感神経のバランスが整い、精神的にも安定します。結果的に、眠りの質がよくなるだけでなく、「さあ、来い」と大きく構えることができ、慌てて失敗することが減ります。

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