「再び婚活市場に戻る人たち」それぞれの事情 婚約したのになぜ結婚をやめてしまうのか

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ところが、2日目の夜も、晶司は1人で布団に入り、さっさと寝てしまった。

2晩過ごしたのに何もしてこないことに違和感を覚え、旅行から帰って、晶司に聞いた。

「私って、そんなに女としての魅力がないのかな」

「なんでエッチをしないの?」とは聞けなかったので、こんな聞き方をした。

「えっ? 何? どういうこと」

晶司はキョトンとしていて、質問の真意をわかっていないようだった。そこで、真由美は言い方を変えた。

「私は、この年齢だから子どもを授かるかどうかわからないけど、最後のチャンスにチャレンジはしたいの。子どもを作るって、どういうことをするかわかるよね」

すると、晶司が言った。

「僕は47歳だし、そういうことは望んでいないよ」

「えっ?」

耳を疑う真由美に、晶司は続けた。

「もうこの年なんでそういう欲求もないし。真由美ちゃんと一緒にいて、おいしいものを食べたりきれいな景色を見たりして、毎日を楽しく暮らせればいいと思ってるんだけど」

結婚を決める前にきちんと話し合うべき

真由美は晶司と結婚をして、未経験のまま一生を終えるのは、あまりにも自分が不幸だと思った。

「私に恋愛経験がなさすぎて、お付き合いしているときにまったくそういう話をしなかった。女からそんな話をするのって、はしたないじゃないですか。世の中にはそういう欲求がない人もいるんですか?」

これは、真由美のケースだけではなく、パートナーが性的関係を持とうとしないので、婚約破棄になったカップルの話は、たまに聞く。もともと性欲のない人なのか、歳を取って性欲が衰えたのか、人はそれぞれ体のつくりも違うし性欲の強さも違うので、その理由は定かではないのだが。

しかし、結婚を決める前に、恥ずかしがらずにパートナーとそうした話はしたほうがいい。セックスをすることは、結婚生活にとって大切なコミュニケーションの1つなのだから。

鎌田 れい 仲人・ライター

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かまた れい / Rei Kamata

雑誌や書籍のライター歴は30年。得意分野は、恋愛、婚活、芸能、ドキュメントなど。タレントの写真集や単行本の企画構成も。『週刊女性』では「人間ドキュメント」や婚活関連の記事を担当。「鎌田絵里」のペンネームで、恋愛少女小説(講談社X文庫)を書いていたことも。婚活パーティーで知り合った夫との結婚生活は19年。双子の女の子の母。自らのお見合い経験を生かして結婚相談所を主宰する仲人でもある。公式サイトはコチラ

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