金銭感覚のズレで婚約破棄した38歳女性の決意 コスパの良しあしでメニューを選ぶ40歳男性

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結婚相談所を成婚退会した女性会員が結婚を取りやめにした、その理由とは(写真:アン・デオール/PIXTA)
お金に対する考え方や使い方は、人それぞれによって違う。結婚に向けてのお互いの価値観をすり合わせていったときに、金銭感覚のズレが破局の原因になっていくことは多い。
仲人として婚活現場に関わる筆者が、毎回1人の婚約者に焦点を当てて、苦悩や成功体験をリアルな声とともにお届けしていく連載。今回は、「金銭感覚の違いで結婚を取りやめた38歳女性」のストーリーだ。

デートのときに必ず出る「コスパ話」

春に成婚退会をした柳原絵都子(仮名、38歳)から、「結婚を取りやめにしたので、そちらに戻ってもう一度活動をしたい」と、LINEが入ってきた。半年前に、吉原晴一(仮名、40歳)にプロポーズをされて、幸せそうな顔で成婚退会していったのだが、いったい何があったのか。ひとまず面談をすることにした。

事務所にやってきた絵都子は、ソファに腰を下ろすなり、大きなため息をついて言った。

「あまりにも金銭感覚が違いすぎました。とにかくお金に細かい人で、結婚したら息が詰まると思いました」

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付き合い出した当初から、それには気づいていた。

「ファミレスに行ったことがあったんです。ランチタイムだったんですが、ジーッとメニューを見ている。最初は何を食べるのか迷っているのかなと思っていたら、違っていました。お金の計算を頭でしていたんです」

何をどう食べたら得か。ランチセットの場合、メインとサラダとスープとコーヒーでいくら。でも、単品にコーヒーをつけるといくら。じゃあ、やっぱり100円高くてもランチセットのほうが得だな、という具合に。

「デートの回数を重ねていくと慣れてきたからか、お店に入ってメニューを見ながら、必ずお金の計算話をするんです。あと、原価の話。『ピザとハンバーグセットが同じ値段だけれど、ピザのほうが原価が安い。だったら、ハンバーグセットを頼んだほうが得だよね』とか。ただ、男性ってコスパを考えがちだし、そこは気にしないようにしていました。食事も毎回ごちそうしていただいていたので」

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