成婚退会し、結婚に向けて準備を進めていたが…
一昨年の12月に成婚退会をした吉田恭子(仮名、41歳)から、先日1年2カ月ぶりにメールが来た。
「成婚退会し、結婚に向けて着々と準備を進めていました。ところが、年が明けて2月に入り、突然彼が、『結婚をやめたい』と言い出し破談になりました。そこから1年いろいろな葛藤がありましたが、やっと過去に決別しようという気持ちになりました。一度お話を聞いていただけませんか?」
早速面談の日程を決めて、会うことにした。事務所にやってきた恭子は、思いのほか晴れ晴れとした顔をしていた。すでに自分の中では、気持ちの整理をつけたのだろう。
「今日はここに、苦しかった過去を葬りに来ました!」
笑顔でこう言うと、これまであった出来事を語り出した。
恭子は、都内の企業で自身のキャリアを生かして働いている、年収600万円の聡明な女性だ。婚約した相手は7つ年上の渡邊義孝(仮名)で、都内の中堅企業に勤めている、年収500万円の会社員だった。
「私のほうが年下でしたが、お付き合いをしているときからすべて私が主導していました。『そろそろ真剣交際に入らない?』『ここで結婚を決めて、成婚退会しない?』という申し出に、彼は『そうだね』と言って、ついてきた感じなんです」
成婚退会後は両家の顔合わせを済ませ、結婚式場を予約し、新居を契約し、入籍日を決めるなど、滞りなく結婚に向けての準備が進められていった。ただこうした中で、恭子には1つだけ懸念事項があった。
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