48歳男性が婚約者と手も握らなかった仰天理由

「体の関係を強要されるなら、結婚しない」

「一方的に婚約破棄をされたのに、それまでかかってきたお金がすべて折半というのは解せなかったけれど、“もういいや”って」

しかし、破談の後始末を終えたときに、彼から送られてきたメールを読んで、恭子は怒髪天を衝いた。

「自分の仕事が忙しく、それが態度に出てしまったことが、今回の婚約解消につながってしまったのだと思います」

そこには謝罪の言葉もなく、婚約破棄になった理由がつづられていた。何を言っているのだろう。今回の破談になった理由は、仕事が忙しかったからでない。自身の身体的、生理的な理由からだ。しかし、それは男の沽券に関わるのか認めたくないのだろう。そして、怒りの後には、情けなさが襲ってきた。

付き合っているときに気づくべきだった

恭子は、私に言った。

「私も焦っていたんですよ。なんとか年内には結婚のメドをつけたかった。ダメになった後で付き合っていたときのことを思い出すと、おかしなところはたくさんあったんです。でも、とにかく“結婚をしたい”という前のめりの気持ちが大きかったから、“そんなのささいなことじゃない”と、自分に言い聞かせて見過ごしていました」

義孝は一人っ子で、47歳になるまで一度も実家を出たことがなかった。掃除も洗濯も食事もすべて母親任せ。あるとき、「下着もお母さんに洗ってもらっているの?」と驚いて聞く恭子に、ニコニコしながらこんな答えを返してきた。

「母親が僕と親父の下着を買ってくるんだけれど、同じものだから、パンツにはマジックでどちらのものかわかるように、イニシャルが書いてあるんだ」

男女関係になったことがないから、どんなパンツをはいているのか知らなかったが、“そんなパンツは見たくない”と恭子は心の中で思ったそうだ。

さらに、デートは1円の単位までキッチリと割り勘。年収は、恭子のほうが高かったので割り勘には何の不満もなかったが、コンビニで100円の飲み物を買ったときには、さすがにカチンときたという。

「遠出したときに、喉が渇いてコンビニに立ち寄ったんです。私がお茶のペットボトルを取ったら、彼もその後でボトルを取った。2人でレジに向かうと、私の後ろに並んだんですよ。

そのとき、“これも別会計なのか。100円の飲み物をごちそうする気持ちもないのか!”と思いました。それで後ろに並ぶ彼の手からペットボトルを取って『私が一緒に買うから、いいよ』と言いました。『えっ、買ってくれるの?』とうれしそうな顔をするので、『100円くらいだから、いいよ』と苦笑いしました」

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