選ぶことばかりを考えて上から目線に
結婚とは、どういうときに成り立つのか。
これは、とてもシンプルなことだ。“選ぶこと”と“選ばれること”が、イコールになったときに成り立つのだ。ところが、それに気づかず、選ぶことばかりを考えている人たちがいる。
斉藤芳雄(仮名、40歳)は、身長181センチ、スラリとした痩せ型で、有名私立大学を卒業後、大手企業に勤める年収900万円のエリートだった。
私の相談所に入ってからは半年だが、その前にも大手結婚情報センターで7年間の婚活をしていたという。条件がいいし、お見合い写真が驚くほどよく撮れていたので苦労することなくお見合いが組めていた。
しかし、お見合いをしてもお断りされることが多く、交際になったとしても、1~2度食事をすると、“交際終了”が来ていた。
あるとき、知り合いの相談室から38歳のぽっちゃりめの女性を紹介された。私が、「親しくしている仲人さんの会員さんよ。ものすごく性格のいい女性なんですって。お会いしてみたら?」と言うと、芳雄が言った。
「今は38歳ですけど、3カ月後には39歳になりますよね。子どもを授かることを考えると、やっぱり年齢は35歳までがいいなと思っているんです。実際サイトでは、35歳以下の方と組めていますしね。あと、太めの女性は好きじゃないんです。申し訳ないのですが、お見送りをさせてください」
確かにお見合いは組めている。でも、それがなぜ交際や結婚につながらないのか。
まずあげられる原因は、写真と目の前に現れた本人とに、乖離がありすぎることだろう。お見合い写真は、お見合いが組めるかどうかの呼び水なので、かなり盛ってきれいに撮るのは暗黙の了解事項だ。これは婚活をしている人なら、誰もが知っている。しかし、別人だと思われたときに、そのマイナスをプラスに変えるテクニックが必要だ。
女性の場合は、とにかく明るい笑顔で楽しく話ができること。男性の場合は、女性を飽きさせない会話をすること。そして、男女ともに大切なのは、相手の話には共感することを念頭に置いて、会話を進めていくことだ。
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