「お客様の笑顔が第一」と語る人が要注意なワケ

多くの経営者が判を押したように語るが…

偽りのモチベーションで頑張ってしまっていませんか?(写真:kikuo / PIXTA)
「面倒くさい」「もういいや」……やる気を下げるマインドは誰の心の中にも存在しています。いったいどうすれば、大きくやる気が下がったとき、再び情熱を取り戻すことができるのでしょうか? 
経営・組織戦略コンサルタントの西野一輝氏は、2000人以上の経営者・著名人のインタビューを通し、やる気を高い人にはある行動・思考の法則があったといいます。著書『モチベーション下げマンとの戦い方』から一部を抜粋・再構成して紹介します。

若手経営者がいさめられてしまった理由

それはちょうど会食中の出来事でした。ある若手経営者が、自分の向上心を周囲にアピールするべく「私は1回でも成功したレベルの仕事では満足ができない性分なのですよ」と発言しました。

すると、同席していた、大成功を収めた経営者が「幸せの基準は低い方がいい」と語り出したのです。

その成功した経営者は、「仕事で成功を収めれば、会社と自分の置かれた環境は確かに変化するかもしれない。ただ、仕事の大きさや難度に関わりなく、成果が出れば喜べる気持ちを失わない方がいい」とも語りました。

若手経営者はその言葉を素直に受け止め「自分は慢心していたかもしれません」と反省していたことを覚えています。

この経営者は、なぜこのようなことを語ったのでしょうか。

仕事を始めたばかりのときには、小さな成果でも嬉しく思えてモチベーションも高まります。しかし、同じように些細な成果が続くと、慣れてしまいモチベーションが高まらなくなる。さらに大きな成果を出すようになると、小さな成果でモチベーションが高まることが、よくないことにさえ思えてきます。

「そんな些細なことで喜ぶなんて、レベルが低いぞ」と自分を卑下したくなるかもしれません。しかし、その考え方はいいことではありません。

小さな成果に対して幸せ=モチベーションが高まる状態をキープすることが、成功を継続させるからです。

イチローさんをはじめ、経営者、専門家など、これまでにお会いした成功者は同じように語ってくれました。ある大手の弁護士法人の代表は、「マスコミに登場するような大型の案件に限らず、小さな控訴でも代理人として人助けができたときにはモチベーションは上がる。その繰り返しをしていたから現在の成功につながった」と語ってくれました。

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