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「夫婦の絆」も破壊するコロナ禍の恐ろしい作用 閉じこもり生活でもソロ時間の確保が重要だ

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  • 荒川 和久 独身研究家、コラムニスト
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かつて1986年のCMで「亭主元気で留守がいい」というフレーズが大きな話題となりました。当時はまだ専業主婦世帯がマジョリティーの時代で、妻たちは夫が仕事に出かけている間に「1人の時間」を享受することができました。同時に、夫は夫で、仕事終わりに赤ちょうちんで一杯ひっかけ、一人酒を楽しむことで「1人の時間」を確保していたとも言えます。

お互いに、いざとなれば「ソロ時間」を作ることができると思えるからこそ、家にいるときに多少イライラすることがあっても事なきを得ていたのでしょう。しかし、コロナによる自宅閉じこもりの場合は、そうした逃げ道が一切ありません。

虐待やDVが増加

人間の心理として、同じ空間に閉じ込められた環境の中でも、自己の裁量で「いつでも脱出できる」という場合は精神的に追い詰められることはありません。しかし、いつ「解放されるのかわからない」という状況下では、物事を客観視できなくなり、主観の考え方もどんどん視野が狭くなっていきます。そうした環境では人は攻撃的になりがちです。

同様のことは海外でも起きています。欧米の都市では、罰則を伴う厳しい外出制限が課されています。先の見えない不安とイライラは、子どもへの虐待やDV(ドメスティック・バイオレンス)の形で表れます。イギリスでは、3月末からの2週間で虐待事件が2割増加、フランスのパリでは、外出規制後1週間でDVが4割近く増加しているという報道もあります。虐待やDVともなると十分離婚事由になりえます。

司法統計より、家庭裁判所で扱った離婚裁判(調停含む)の夫妻それぞれの離婚申し立て理由を、2000年と2018年とで比較したものが以下のグラフとなります(最も多いのは男女とも「性格の不一致」ですが、それは除外しています)。

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【解説はこちら】

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