「夫婦の絆」も破壊するコロナ禍の恐ろしい作用

閉じこもり生活でもソロ時間の確保が重要だ

例えば、専業主婦の妻からすれば、普段、昼間はいない夫と子どもたちが終日家にいると、単純に食事の用意の回数が増えます。とはいえ、夫も子どもたちも家事を積極的に行おうとはしない。それだけでもストレスになるのに、友達と出かけるなどの気分転換もできない。たまったストレスのはけ口を、つい夫や子どもにぶつけてしまう妻も多いのではないでしょうか。

一方、夫のほうも在宅勤務といっても、子どもたちがガヤガヤする日常空間の中では思うように集中できず、今後の自己の経済状況への不安もあり、こちらもイライラが募ります。

また、専業主婦世帯ばかりではありません。仮に、夫がテレワークで自宅勤務になっても、共働きの妻はスーパーのレジのパートをしている場合など、むしろ外に出て働くのは妻だけという夫婦もいます。「夫は終日家にいるのにテレビばかり見て、掃除のひとつもしない」と怒る妻がいても不思議はありません。

フルタイムの共働き家庭でも夫婦そろって在宅勤務になっていれば、四六時中一緒にいることになり、これまでできていた息抜きもしづらくなったり、自分だけでなく家族の分も含めた食事のことについても考えたりしなければなりません。

1人の時間を確保したい人はどのくらい?

家族で旅行中、高速道路での渋滞にはまってしまった車内のように、全員が無言でイライラしている状態のようです。渋滞ならまだ「あと何キロ」「あと何分」という目安がありますが、コロナによる外出自粛は、いつ終わるかわからないのですからなおさらです。そんな状況では、ささいなことで夫婦間の感情爆発が起きます。

家族で過ごす時間が増えるということは、一見いい機会のようにも思えますが、人間とは不思議なもので、どんなに大切な人とでも、ずっと一緒にいるということはストレスになるのです。定年退職後の夫が家にいることが嫌で熟年離婚する夫婦もまさにそういう理由です。

私の主宰するラボで調査したところ、「(家族がいても)1人の時間を確保したい」と回答したのは、未婚男女では70~90%で、既婚男女でも60~80%と高い値を示しています。

一般的に「1人になりたい」欲求が強いのは男性だと考えている人も多いと思いますが、実はむしろ女性のほうがより多く「1人になれる時間を欲する」のです。この質問調査は2013年から毎年続けていますが、傾向としては同じです。

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