防衛記者クラブの「台所事情」何とも厳しい実態

不要不急の支出、財政破綻の危機を迎えていた

支出を検証してみてみよう。まず食費だ。2017年度は約22万円支出で、記者からの徴収は約16万円。それでも飲食品は仕入れ値程度まで値上げすることで年7.5万円程度の経費圧縮見込みだった。具体的な改善案は以下のとおり、記者個人の負担を増やしている。

お菓子:100円→110円(仕入値110円)
小カップ麺:100円→180円(仕入値170〜190円)
大カップ麺:150円→230円(仕入値210〜240円)
栄養ドリンク:100円→230円(仕入値150〜240円)
ビール:170円→220円(仕入値200〜240円)
チューハイ:100円→150円(仕入値130〜150円)

ちなみに記者室にあるコーヒーサーバーでコーヒーを作っているのは防衛省側の連絡官だ。これに対する支出はないので、民間の任意団体に対する無料の役務の提供ということになる。

課業中に酒を飲む?

酒代も気になる。記者クラブでは課業中に酒を飲むのだろうか。

次は交際費だ。この項目の「善政」というのは、記者クラブの会員限定の「行事」のようなものだ。防衛記者会では幹事社の交代や重要な審議事項などがあるときなどに弁当などを用意して、昼休みに集まって話し合う。記者クラブの会費は会社が出している。

ビール券は各幕僚監部との記者懇談会用となっているが、取材対象である自衛隊に現金同様のビール券を渡しているということになる。かつて官庁の裏金問題でビール券が注目されることがあった。ビール券やタクシー券が通貨として役所内で流通していたのだ。

かつては六本木にあった防衛庁時代は事務次官とのレクチャーでは次官が自腹で記者にすしやビールを振る舞っていた。また役所が裏金で記者を接待していたことも恒常化していた。さらに記者は官の側からタクシー券までもらっていた。さすがに今は、それはないとは思うが、取材対象との癒着と思われるリスクがある。

雑誌・新聞などの購読費を見てみよう。加盟社の「自社製品」である新聞をわざわざ販売代理店から購入しているかという疑問もあるが、定期購読中のものから削減検討したものは以下のリストのとおり。防衛省関連の取材業務に直接的に必要なものか疑問を感じる媒体は確かに見られる。

『モーニング』『SPA!』『大人の週末』『散歩の達人』『dancyu』
『世界の艦船』『航空ファン』『丸』『報知新聞』『スポーツニッポン』

一方で、外国の軍事専門誌は購読されていないようだ。

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