休校で悲鳴!「家でブラブラする子」への処方箋 5月以降も休校は続く想定でいたほうがいい

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格差が広がる要因はもう1つあります。それは塾に行っているかいないかということです。

身に付いているかどうかは別として、少なくとも休校になったことで、学校で勉強していた時間はまったくなくなったわけです。では、その分、自宅で子どもが自立的に勉強するかといえば、一部の意識の高い子を除き、通常考えにくいことです。しかし、塾に通っていれば、少なくとも塾でオンライン化できたところでは、授業と宿題があるため、勉強することにはなります。

全国的に休校措置が取られた3月は、学年末ということで新しく学習する単元は少なく、長期の春休みと捉えることで、学習に対する被害はそれほど大きなものではなかったと楽観的に考えることもできたでしょう。

しかし、4月の1カ月間のさらなる休校は、3月のそれとは次の2つの点でまったく意味が異なるのです。

3月の休校と意味が異なる2つの点

1)4月は新単元を学ぶ初月です。つまり休校延長になったことで、スタートラインにまだ立てないということを意味します。一方で、全国的に見れば、すでに4月からスタートしている学校や、オンライン授業を取り入れた学校や塾もあります。

ゴールデンウィークまで延期の場合、事実上、ゴールデンウィーク終了後の翌週から学校が開始と考えると5月11日からのスタートとなります。これもコロナが収束に向かっていることが前提となりますが、最速のスタートでも5月中旬からと考えられます。つまり、新単元のスタートが1カ月半ずれることは1年間の8分の1の期間、ハンディキャップを背負うことになります。

2)3月と4月を合わせた2カ月間で、ほとんど勉強らしい勉強をしないという「習慣」が身に付いてしまいます1)よりもこちらのほうがさらに深刻で、一旦身に付いた習慣を変えるには同程度の期間かそれ以上の期間を要すると言われています。

つまり、3月から5月中旬までの2カ月半、ほとんど勉強らしい勉強をしないという習慣が作られた場合、以前の習慣に戻るのに、少なくとも7月下旬までかかるということです。

ご存じのとおり、その期間は夏休みです。おそらく今年は、夏休みの期間を短縮して4月分を補うことでしょうが、8月には期間が短いとはいえ、ある程度の夏休みがあることでしょう。そうなると、また習慣が乱れていくことになります。事実上、9月以降の秋になって初めてスタートが切れるということになると、とくに受験生にとっては致命的になる可能性があります。

以上から、現状のまま進めば、日本全土で、子どもたちの学力が極端な二極化となることも容易に想定できます。しかし、新型コロナが収束に向かわなければ安心して学校を開始することができないことも事実です。

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