コロナで右往左往する親に足りない「2つの力」 今こそ「考える力」と「心の力」が試されている

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子どもの学力や健康、家族の健康・経済など、心配が尽きません。親として子どもにどう対応していけばいいでしょうか?(写真:Nayomiee/iStock)

※石田勝紀先生へのご相談はこちらから

コロナ休校で長期の休みがあり、今後学校が再開されますが、とても心配でなりません。子どもの学力もそうですが、子どもの健康、家族の健康も心配です。また、経済がかなり悪化するのではないかと言われていて、心配はさらに募ります。今後、親として子どもにどう対応していけばよろしいでしょうか。
(仮名:内田さん)

未曾有の2020年3月でした。おそらく歴史に残る月だったと思います。しかし、3月の休校が終わって通常どおりスタートするわけではなく、今後も新型コロナウイルスが存在している以上、人々を脅かし、国家を脅かし続けることは間違いありません。子どもを持つ親として、今後のことが心配になることは、全国の親御さんの共通の気持ちだと思います。

このような先が読めない状況のとき、洪水のようにあふれるメディア情報に左右され、判断がブレていくということはよくあることです。正しい情報もあれば、間違った情報も玉石混淆状態になります。

このようなときこそ、子どもにどう対応するかという以前に、親自身が次の2つのことに留意する必要があると筆者は考えています。

1つは「考える力」で、もう1つは「心の力」です。

必要になる、3つの「考える力」

現在のような、ある意味、非常事態に近い状況になると、周囲の主観的感情に振り回されてしまいます。しかし、それが必ずしも正しいとは限りません。自分の頭で考えることができないと、ただ振り回されるだけで終わってしまうこともあります。

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そこで、次の3つの「考える力」が必要になっていきます。

まず1つ目は、「事実と意見を切り分けて、事実に基づいて判断し行動する力」です。事実と意見(感情)を混同し、誤った行動をしてしまうと、パニックを引き起こすだけになります。

例えば、トイレットペーパーがいい例でしょう。「トイレットペーパーがなくなるらしい」という情報(意見)が流れるとそれが事実であると勘違いして、行動を起こしてしまいます。その結果、始めは単なる「意見」だったものが、やがて実際になくなるという「事実」にすり替わってしまいます。意見に振り回されて行動することが、いかに社会を混乱させるかということを物語っています。そして、重要なことは、このようなとき親がどう行動するかを子どもは見ているということです。

ですから、このような状況のときこそ、「事実と意見を分けて判断する」ことを意識する必要があるでしょう。

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