中学校で「落ちこぼれる子」の典型的なパターン 小学校で悩んだ分野こそが、中学校で最重要

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理科のできは、算数に影響される

理科は、社会のように覚えておくことがそれほど多くはありません。ただし、中学校の理科は小学校の内容が前提となり、自然の中の法則や原理につながってきます。

また、「液体を混ぜる際の濃度の問題」など、算数・数学に関わるテーマの基本が理解できていないと苦労します。

私が中学校の先生に助言を求めた際、中学校の理科の先生から「液体を混ぜる際の濃度の問題に関して、比例や割合の知識は徹底してできるようにしておいてほしい」と言われたことが印象的でした。

先述のとおり、算数の割合は、小学生が苦手とすることが多い分野でありますが、そういった分野を確実に押さえておくことが、中学校でのつまずきの予防につながるのです。

社会は独特の言葉をちゃんと押さえる

社会においても、中学校の教科書は小学校で出てきた言葉の意味がわかっているものとして教材が作られていますから、専門的な社会科用語でも基本的なことは理解し、覚えていなければいけません。

社会の授業は暗記ではない、ということが理想論として語られますが、その暗記ができておらず授業ではただボーッとしているだけ、という中学生は多くいます。

社会ではまず、産業や現代社会に対する理解が必要です。また、6年生で習う歴史は中学校での歴史学習の基礎となっており、これも完全に理解し、なおかつ覚えておかなければなりません。

これらの社会科の知識は、小学校で習っていない漢字なども使われながら、社会科独特の用い方をします。意味をしっかりと理解しておくことが、社会科学習全体の理解を促すことにつながっていきます。難しい漢字などがあっても、骨子となる重要語句はちゃんと覚えておくことを心がけてください。

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