インド赴任、ビザ取得の大変な実態

日本企業のインド進出を阻む深刻な問題

インド経済の減速が報じられているが、インド進出日系企業の数は増加の一途をたどっている。在インド日本大使館が今年2月末に発表した「インド進出日系企業リスト」によれば、1072社と同統計で初めて1000社の大台を突破した。さらに拠点数では2542拠点と、前年の1804と比較して3割以上の急増を示した。

これは、同じ会社の第2、第3の拠点ができていることを意味している。新規での進出が増加すると同時に、すでに進出した企業が規模を拡大させているということだ。進出規模の拡大とともに、日本からのインド赴任者も増加の一途をたどっている。

そこで、「最近、増加しているビザ申請トラブル」について、インドビジネスの人事労務に詳しいネクストマーケット・リサーチ代表の須貝信一氏に聞いた。

お別れ会の後も日本に滞在?

――インドのビザ取得ではトラブルが起こりやすいのでしょうか。

トラブルだらけです。本社の総務や人事などの間接部門としては、「最も遭遇する確率の高いトラブル」かつ「意外と深刻なトラブル」だと思います。インド赴任後の一連の手続きには外国人登録などのIDが必要ですが、これらもビザ取得後の手続きです。つまり、ビザが遅れるとすべての赴任スケジュールが滅茶苦茶になるわけです。

たとえば、家族帯同でお子さん連れの場合など、現地の日本人学校への転入手続きをして、転校届を出して、涙のお別れ会をやった後に、「え、お父さんのビザがまだ取れないの?」という状況に陥ります。学校を退学してしまった子供が、家でゴロゴロすることになります。近所の友達から「おい、お別れ会したのにアイツ、まだ家にいるぞ!!」なんていう羽目になります。

赴任では、予防接種や引っ越しなど、いろんなことを並行して行います。ビザ取得の予定が狂うと、段ボールにしまったものを引っ張り出して、よくわからない中途半端な生活を強いられるということになります。

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