ツアーにあふれた時代のスタディツアー 新しい自分との出会いを与えてくれる旅

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 モノがあふれている社会で、売り手はいかにしてモノを売るか。そして、モノに囲まれている私たち買い手が、モノを買う理由とは何なのか。マザーハウス副社長の山崎大祐が、これからの時代の「モノの買い方、売り方」を考えていく。

 

人生の転機には旅がある?

今、目の前でスタディツアーが催行中! マザーハウスの提供する工場でのバッグ作り

実は今回の原稿は、バングラデシュの現地工場、マトリゴールから書いています。

そして、目の前では、エイチ・アイ・エスのスタディツアーデスクを通して申し込まれた19人の参加者のみなさんが、バッグ作り体験をしています。

マザーハウスは工場を立ち上げた2009年直後から、「途上国の可能性をみつける旅」というバングラデシュのスタディツアーを開催しています。このツアーのメインプログラムは、お客様が自分でデザインを描き、バングラデシュのマーケットで買い付けをした素材とマザーハウスの素材を組み合わせて、マザーハウスの自社工場で生産スタッフと一緒にエコバッグを作るというもの。すでにツアーを始めてから4年が経ち、延べ参加人数も200人を超えるまでになりました。

今回のテーマは「スタディツアー」。いつものテーマである「モノ」から離れたテーマではありますが、今回は「モノにあふれた時代のモノの買い方、売り方」を「旅にあふれた時代の旅の買い方、売り方」に変えてみましょう。

交通機関が発達し、情報にあふれた時代、世界の「秘境」はぐっと身近になり、訪問可能な場所になってきています。それに伴って、ただ行くだけ、ただ見るだけの旅は数え切れないぐらい、ちまたにあふれてきています。そこで、新しく注目されているのが、この「スタディツアー」という新しいツアーの形です。

人生の転機が旅だった、という方も少なくないと思いますが、本来、旅行は自己成長や自分発見の機会を与えてくれるものであるにもかかわらず、そこにフォーカスしたツアーは、以前はあまり多くなかったように思いませんか? 「スタディツアー」とは、リアル「ウルルン滞在記」のようなもの。ただ行くだけ、見るだけではなく、もっと旅の対象に入り込み、知り、考えるきっかけを得る、そんな旅なのです。

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