がんと診断された私が生きるためにやったこと

広浜千絵氏(フリーランスライター)に聞く

──宣告された病院で手術を受けませんでした。

できたばかりの大きくてきれいな病院だったが、全摘するしかない、手術日はこの日のみと。その病院は掃除が行き届いておらず、乱雑なところも目についた。医者も主治医にしたくないという印象の人だったので、つてを頼って、印象のよい古い建物の個人病院で手術を受けることにした。新たに診断を受けてよかった。粘膜層ぎりぎりで、進行性がんではなく、胃も4分の1を残せた。

──7年後の乳がんはセカンドオピニオンが唱えられた時期でした。

好きな生活に戻って、乳がんは自己触診での判明だった。根の張った感じの硬いしこりがあって、がんを1回経験しているから、次は乳がんなのかという感じだった。女性の場合、ホルモンの作用で乳房の硬さもほぼ1カ月で変わる。1カ月ほど様子を見て、しこりがあるのは変わらず、では医者に行こうと。

最初は、友人がマンモグラフィーを撮ったところで受診した。どうすべきか、ネットでも本でも調べた。最新技術だと乳房温存手術。ただ、そこの医者は転移を防ぐためになるべく大きく切るべきという考えだった。そこで、NPO(特定非営利活動法人)のセカンドオピニオンのサービスにも問い合わせた。

──友人知人が大切なようです。

医療系の出版社にいる編集者が医者をたくさん知っていたので、推薦してもらった。その人はたまたまセカンドオピニオンを出してもらった医者だった。直接受診したが、1カ所目とは全然違う最先端医療ながら、それがまた軽い感じで日帰り手術で大丈夫だという。手術は何があるかわからないから、日帰り手術の勇気はなくて、さらに別の医者を受診した。

私は、乳腺婦人科は女医が好き。同じ女として同じ臓器を持っているから、痛みなどの違いもわかりやすいと思っている。学会のホームページから女性専門医を探して、今もその医者にお世話になっている。放射線専門医で画像診断のプロ。手術、術後の治療は紹介された自宅に近い大学病院で行った。執刀したら、診断されていた非浸潤がんではなかった。現在でもマンモグラフィーやMRI(磁気共鳴断層撮影)は正確性に限界があるようだ。

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