プリウスが抱える懸念、中古車でも人気沸騰だが電池劣化がアキレス腱に?

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新車のプリウスは月2万~3万台の販売台数を維持しており、10月に発表した中型セダンの「SAI(サイ)」も発売前の受注台数が1万4000台と、好調な滑り出しを見せている。中古ハイブリッド車の流通は今後さらに増えていくだろう。

「トヨタ系列の販売店には電池について勉強してもらっているし、新型プリウス発売時に全社的な研修もした。トヨタ全チャネルで整備拠点も整えた」と前出のトヨタ幹部は説明する。だが、現実はトヨタには目配りできないルートで売買される車が大多数である。今後はすべてのプリウス搭載電池に一定の品質を保証するメーカー認定制度の導入や、全国津々浦々の整備士を対象にした電池の品質認定技術の普及努力など、まだ改善の余地がありそうだ。

ハイブリッド車が日常風景に溶け込み始めた今、販売サイドの責任も日増しに重くなっている。

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(高橋由里、大野和幸 =週刊東洋経済)

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