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ダメ出しで「部下の心を折る上司」に欠けた視点 大事なのは「具体性」と「人格否定しない」こと

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ただし残念ながら、中にはいくらダメ出ししても効果がない人もいます。ダメ出しして効果がある人とは、フィードバックによって「自分の真価を知り、改善に結び付けたい」という動機(自己改善動機)を持っている人だけです。

「自分をよく見せたい」「自分の信じる自分の姿を確認したい」(自己確証動機)という気持ちでいる人には、どれだけ親身になってフィードバックしても、あまり効果はありません。というのも彼らは、自分の見たいものしか見ないので、ネガティブ・フィードバックをスルーしてしまうからです。

「ダメ出しを受け入れない社員」の扱い方

自己確証動機の強い人は、なかなか人のアドバイスを受け入れず、そのために改善や成長が生じにくい人ですので、率直に言うと選考の時点で採らないことが望まれます。彼らは自分を美化しがちなので、「やってきたこと」と自己評価にギャップが生じやすいのが特徴です。

ダメ出しを受け入れない人を採用しないためには、彼らが「やってきたこと」のディテールを聞いて、定量化したり、障害物を特定したり、平均値と比べるなどして、実際の「レベル感」を見極めなくてはいけません。それほどでもないことを、さも自分が偉業を成したかのように大げさに語る人は要注意です。

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自己確証動機の人がすでに組織の中にいる場合、どうすればいいのでしょう。その場合、可能な限り彼らの大事な「メンツ」をつぶさないようにするしかありません。

例えば、評価は自分がしても、フィードバックはその人と親しい人や権威ある人、年長者などに代わりにやってもらう(あるいは同席してもらう)ことは効果的です。「360度評価サーベイ」と言われる複数の人の評価の平均点数を出すことで、誰から言われたかをわからなくする手法もよく使われます。

そこまで気を遣う必要があるかどうかわかりませんが、もし、今の戦力でなんとか頑張りたいのであれば、こんな手法を試してみてはいかがでしょうか。

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