「新型レヴォーグ」に見る新世代のスバル車像 レガシィから30年目の全面刷新で変わるもの

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まだ全貌は明らかになっていないものの、最適燃焼や全摺動(しゅうどう)部フリクションの追求により、パフォーマンスと環境性能を両立。

圧縮比アップや希薄燃焼、高速燃焼、ターボの改良、燃焼室形状最適化などにより、熱効率は40%近くを実現していると言う。スペックは未公開だが、筆者は200ps/300Nm辺りだと予想している。

北米向けSUVの「アセント」(写真:SUBARU)

現行モデルでハイパフォーマンス仕様と位置づけられている2.0L直噴ターボの後継は現時点では明らかにされていないが、風のウワサでは北米向け3列シートSUV「アセント」に搭載される2.4L直噴ターボをベースにした高出力仕様になると聞く。

トランスミッションは、多段ATの採用が見送られ、リニアトロニック(CVT)が続投されるようだが、新エンジンの特性に合わせて大幅改良。CVT嫌いにも納得できるフィーリングに仕上がっていることを期待したい。

電動化に関しては「技術的には搭載は可能」だと言う。より厳しくなっていく環境規制に対応するためにも、今後「e-BOXER」やストロングハイブリッドが追加される可能性はありそうだ。

「電子制御ダンパー」をスバルで初採用

プラットフォームは現行モデルの「SIシャシー」に別れを告げ、現行「インプレッサ」から採用される次世代プラットフォーム「SGP(スバルグローバルプラットフォーム)」となるが、7代目レガシィにも採用された「バージョン2」となる。

フルインナーフレーム構造を採用する7代目「レガシィ」(写真:SUBARU)

何が違うかと言うと、骨格を組み立ててからアウターパネルを溶接するの「フルインナーフレーム構造」を採用する点だ。

さらにステアリングシステムの摩擦低減、ボルト結合部剛性解析、車体ヒステリシス解析、空力操安など、これまでSTIコンプリートカーが注力していた「感性領域」まで徹底している。

加えてSTIスポーツには、スバル初採用となる「電子制御ダンパー」と「ドライブモードセレクト」が採用される。

電子制御ダンパーのサプライヤーは明らかにされていないが、開発者は「世界のパフォーマンスカーと言われるモデルの領域に近い『操縦安定性』と、世界のプレミアムカテゴリーの領域に近い『快適性』を高いレベルで両立できた」と自信を見せている。

ドライブモードセレクトは「SIドライブ」の発展形となるシステムで、従来のパワートレインに加えてAWD/サスペンション/EPS(電動パワーステアリング)を統合的に制御。これまでコンベンショナルな方式にこだわってきたスバルが満を持して投入する電子制御だけに、期待していいだろう。

ちなみに開発は、初期段階からSTIのエンジニア(若手が中心)も参画して行われており、今まで以上に密接な連携を行っているそうだ。ノーマルでもSTIコンプリートカーのような「強靭でしなやかな走り」に仕上がっていると言っていい。

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